刊行してかなりの年月が経過しているため、カバーにシミなどがございます。予めご了承ください。

内容

各地域の特色ある教育・文化を紹介し、寺子屋・郷学校・私塾・藩校などの教育施設のほか、広く社会・宗教・産業教育などにもふれ、古代から明治前期までを扱う。n各地域の教育・文化に貢献した人物をとりあげ、教育的事跡を紹介。n付録として教育史年表・参考文献・地図などを収録。n

目次

第一章 古代・中世の教育

(一)古代・中世の教育環境
開かれた原始・古代社会/古代の島根/古代から中世へ

(二)古代・中世の文化
『出雲国風土記』/隠岐の流人文化/仏教文化の展開/石見の雪舟庭園


第二章 近世の教育

(一)近世の教育環境
出雲の松江藩/松江藩・延享の改革/不昧とその時代/石見の浜田藩/明和の「浜田宗論」/石見の津和野藩

(二)藩校の開設
松江藩の文明館と明教館/浜田藩の長善館/津和野藩の養老館

(三)国学と蘭学の習合
杵築文学と千家俊信/浜田藩の蘭学/津和野藩の蘭学/松江藩の蘭学

(四)民衆の学問
西洋医学と村医者/伊藤宜堂の有隣塾/『農作自得集』と『紙漉重宝記』/『生育教諭便覧』と『捨子教誡謡』


第三章 幕末・維新期の教育

(一)幕末・維新期の教育環境
浜田藩の密貿易事件/石州口の長州戦争/長州民政方の軍政/山陰道鎮撫使と松江藩/尊皇攘夷の隠岐国維新

(二)津和野本学
藩校養老館の改革/岡熊臣の養老館の登用/大国隆正の津和野本学/浜田藩の神葬祭復興運動/津和野藩の神道実践

(三)隠岐の尊王攘夷論
崎門学の億岐幸生/中沼了三の尊王論/隠岐の私塾/文武館設立歎願/郡代追放/正義党の自治政府設立/自治政府の施策/尊皇攘夷の挫折

(四)松江藩の修道館
修道館の開設/桃節山と雨森精翁/修道館洋学所/明治初年の修道館/フランス人教師と弟子たち/修道館の西洋医学/広瀬藩の医学所

(五)民衆教育の展開
寺子屋の普及/個性的な私塾/内村鱸香の郷民教育建言/母里藩の大塚郷校/松江藩の郷校と教導所/松江県の「女学則」


第四章 近代教育の発足

(一)近代の開幕と教育環境
廃藩置県と島根県の設立/近代化とその矛盾/自由民権運動の展開

(二)学制による小学校と中学校
学制の公布/児童の就学/小学教員の確保/松江中学の設立/県下の中学

(三)私立中学校の盛況
学制施行と私立中学校/教育令による私立学校/民権運動と私立学校/尋常中学校修道館/大国英和学校と楓川仏教中学校

(四)専門学校の興廃
島根県医学校/松江法律学校

(五)社会教育の萌芽
書籍縦観所と新聞縦覧所/新聞の創刊/私立松江図書館の開設


あとがき

付録
 島根県教育史年表
 私塾・寺子屋一覧表
 参考文献
 索引(人名・事項)
 藩校・私塾所在地図/地域別私塾・寺子屋分布地図(折り込み)

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