内容

孝思想に発した文学としての孝子伝は、中国の哲学や社会制度とも深く関わり、またわが国における説話文学史に大きな影響を与えてきた。本書は、孝子伝と二十四孝の伝存資料の検討および図像資料の紹介などの実証的研究を盛り込んだ成果。

目次

序 孝子伝研究の方法 ―比較文学から学際学へ-

1 孝子伝の研究
・孝子伝の研究
・二十四孝の研究
・令集解の引く孝子伝について
・船橋本孝子伝の成立―その改修時期をめぐって-

2 孝子伝図の研究
・孝子伝の図―後漢、北魏を中心とする
・唐代の孝子伝図 ―陝西歴史博物館蔵三彩四孝塔式缶について-
・孝子伝の図 ―宋、遼・金を中心とする-

3 孝子伝と二十四孝
・孝子伝と性的倒錯―物語成立の地平へ
・重華外伝―注好選と孝子伝
・三矢の訓と荊樹連陰―二十四孝の享受
・二十四孝原編、趙子固二十四孝書画合璧について

付南葵文庫本 孝行録 (影印)

跋 子供と女のいる文学史


陝西歴史博物館蔵三彩四孝塔式缶(口絵カラー)/契〓明碑文/敦煌本孝子伝乙、丙、丁巻(影印)


敦煌本孝子伝一覧/古孝子伝逸文一覧/孝子名一覧(50音順)/二十四孝古資料一覧/後漢、北魏孝子伝図一覧/宋、遼・金孝子図一覧

紹介媒体

  • 奈良新聞

    2001年11月22日

  • 国文学

    2002年2月

  • 日本経済新聞

    2002年3月9日

  • 日本文学51号

    2002年3月10日

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