内容

神祇を柱に古代国家の建設を進めた天武・持統政権の営みと、それを継承した天武皇統の天皇である文武・元明・元正・聖武・孝謙・淳仁・称徳天皇の時代の神祇信仰と仏教の受容について、主に国史である『続日本紀』の記事を通じて考察する

目次

第一部 天武皇統の神祇信仰と仏教の受容

第1章 神祇令の特質について ─唐祠令との比較から考える─
  唐祠令及び神祇令における祭祀について
  神祇令の祭祀携帯
  「祭る」とあるのはなぜか
  唐祠令と神祇令にみる齋の規定

第2章 天武皇統の神祇信仰と仏教の受容
  大和政権の神祇信仰と仏教の受容
  『続日本紀』にみる神祇信仰と仏教の受容
  聖武天皇の神祇信仰と仏教の受容
  光明皇后の仏教信仰
  武周革命の政治思想と光明皇后の観音信仰

第3章 『続日本紀』にみる祥瑞について
  祥瑞とは何か
  律令法における祥瑞の規定
  『続日本紀』にみる祥瑞思想

附節 八幡宮の古代国家形成に果たした役割 ─宇佐八幡宮の成立序説─

第二部 宇佐八幡宮の成立に係わる一試論 ─「鎮められた神」について─

第1章 宇佐八幡宮の概要
  史料にみる八幡神のすがた
  八幡神の性格

第2章 皇統の交替はあったか
  「継体・欽明朝の内乱」説の検討
  六世紀における蘇我氏の果たした役割
  蘇我氏は葛城氏勢力下の一族か
  蘇我本宗家と蘇我倉山田石川麻呂の系譜上の疑問について

第3章 神宮皇后伝説の信憑性について
  二、三、四世紀における朝鮮半島との交渉について
  五、六世紀における朝鮮半島との交渉について
  神宮皇后伝説の歴史的評価をめぐって
  天日槍伝説と秦氏

第4章 宇佐八幡宮の成立
  官社八幡神宮の成立
  聖武天皇の国家統一事業

<資料>
『続日本紀』記載の神事・仏事

紹介媒体

  • 神道フォーラム vol.1-6

    2005年11月15日

  • 日本歴史702号

    2006年11月1日

    前田晴人

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