思文閣は、パリを拠点に日本の文化を発信するOGATA Parisにおいて「NIHONGA: Neo-Japonisme」を開催します。
「NIHONGA」の根底にあるのは、悠久の時を経て培われてきた和の思想。それは、人間の理屈をはるかに超えた自然とともに生き、死して生まれるという理(ことわり)のなかで、森羅万象に魂を感じ、山川草木、路傍の石にも命があり、万物が尊く等しい存在であるという実感です。
そして、日本画家たちが描き出すものは「いのち」そのもの。彼らは、素材に絹や紙、石や貝、膠といった自然の恵みを拝借し、その本質を掬いとり、絵筆に写すことで幽玄な美を湛えた作品を生み出してきました。
自他を分断し、制し、加速度的に社会を発展させてきた世の果てに、民族・環境・ジェンダー、あらゆる問題を孕み、人々がそのどうしようもない矛盾と内なる真実に気づきはじめた今、生命の源に思いを馳せ、唯一無二の「NIHONGA」の数々とともに、真のJaponismeに触れていただく機会となれば幸いです。
NIHONGA: Neo-Japonisme
2024年10月16日(水)― 10月20日(日)
OGATA Paris
16 rue Debelleyme 75003 Paris <Google Maps>