日本における染色学界の大先達であり、最長老である著者の永年にわたる研究の集大成。科学という専門を基に、古い文献の渉猟、日本はもちろん中国・インド・中近東・ペルシャ・インドネシア等の広汎な研究は世界的にも評価されているものである。現代染職家にとって必須の書。
ウエムラロクロウセンショクチョサクシュウ05
上村六郎染色著作集 第5巻
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体裁A5判
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刊行年月1979年01月
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ISBN4784202633
内容
目次
村々の民俗と染色
□山陽方面
飾磨の搗染を尋ねて
家島にて
室町時代その他の飾磨搗染
播磨奥地の調査
たたら師の赤い鉢巻と赤褌
上郡町附近の農衣
岡山県玉島周辺の農衣
広島にて
□九州・四国方面
博多より長崎へ
長崎より三池港へ
島原の紺染と蝮について
対馬の漁夫の赤褌
九州ところどころ
福岡県東南山間部の紺と蝮
福岡の赤褌について
北九州への旅
鹿児島市附近の紅療法その他
熊本県・宮崎県への旅
四国への旅
阿波藍の現状
阿波の人形舞わしの服装
徳島県勝浦地方の紺と蝮の土俗
徳島県池田地方
伊予の船頭の赤褌
伊吹島の出部屋その他
伊吹島の出部屋に関する補遺
再び四国へ
香川県の蝮について
学芸余談
□色彩・染色・人生
布晒しのことなど
イロとエロ
正倉院の染色品
橡の衣
良寛と万葉
追分節
アイヌの染色文化
ダンス・染色・民芸品
バーナード・リーチ氏の来朝
紅さして
本草学
郷土の持味と結城
壁画の材料
正倉院日和
『万葉集』の毳に就いて
色を美しく
渋い色とくすんだ色
血と染色
日本古代の化学技術
民族と染色文化
ジャワ更紗
日本古典科学と上代染色
□想出
砂山
おけさと三階節
加茂川随想
色・着物・こころ
正倉院と科学
思い出
正倉院の染紙
いろ懺悔
私の願い
蝦夷地の野薔薇
農村と染色
詩
えのぐ
これからの農村と染色
色彩科学協会
旅行
菊地寛さんのことなど
こんにゃく糊の紙
色の深・浅について
焼けた法隆寺壁画
橡斗について
美術史学会
風物と染色
和紙と現代の生活
色のことなど
新しい色と模様
調和美
和紙愚談
新しい色
都市と色彩美
正倉院
ブーロー
和紙と洋紙
民芸是非
今昔色くらべ
観光バスガールと私
くらわんか茶碗とおわら盆
中国古代油絵
色彩の流行
山陰の和紙
色
円通寺の良寛堂
法隆寺玉虫厨子と油絵
□着物・織物・染色
ビギン・ザ・ビギン
着物のはじまり
恥ずかしさと着物
猿のしっぼ
和服と洋服の二重生活
俵編から編衣へ
編衣と織物
流行の色と季節の色
色のお呪
色の使用日的
黒い日と青い日
工芸の誇り
□雑記
越後の酒覚書
越後の酒
泡盛は世界の一級酒
新潟の女
色名考現学
お化粧の色
色彩について
日本の色の名
建物の色のことなど
日本の伝統色について
「渋い」ということ
大津絵の色彩と材料
色の迷信と化学
郷里の二、三の方言について
もののはじまり
太布と真太布のことなど
あんぎん(編衣)以前の二、三の問題
ふんどしの研究について
正倉院御物の紙調査
長沙馬王堆漢墓の木棺の彩画は油絵か
三階節とおけさ
おめでたさ
ふるさと
日本人は馬鹿じゃないか
染織美術館の悲願
且つ喜び且つ歎く
□学芸余談 附篇
藍染の野良着と紅染の褌
色による魔よけについて-特に赤い色の食品の場合-
藍と蝮毒その他について
日本古代の陰部のおおいについて
日本古代の「まわし」について
南方諸地方に於ける赤褌について
民族と染色に関する調査資料集
タパの染色について
ニューギニア原住民の風俗
アフリカのカサブランカ風俗
髪の毛を赤く塗るお呪
ニューギニアの女の腰巻
インドネシアに於ける黄色及び赤
色のお呪
南方の赤い腰巻について
南方の赤褌に関する聞書
石器時代の赤と黒
『カムチャッカ紀行』
『松花江下游的赫哲族』
『朝鮮の鬼神』
日本における色料発展の史的考察
我が国古代の染色文化
初期浸染時代の色料
染色完成時代
その後の染色発展について
編集後記
索引