内容

戦後、真宗研究は、宗派的立場にとどまらず、政治・社会・経済などの広い視野に立ち、かつ民俗学・考古学・地理学などの諸科学を導入した総合的研究が推進された。そのなかで著者は数多くの新知見を学界に呈示し、その中心的役割をはたした。n本集は氏の論文を五分野全七巻に収め、各巻に解説を付した。第七巻には略年譜・主要著者目録を付す。n

目次

中世仏教と庶民生活
文殊信仰と利生事業
鎌倉武士と仏教
鎌倉時代仏教徒の護国運動
 -主として西大寺叡尊について-
鎌倉時代南都の戒律復興
中世禅侶と社会事業
中世寺院の接待所について
 -紀伊歓喜寺(薬徳寺)を中心として-
俊芿とその時代
泉涌寺の建立と宇都宮信房
木食応其の社会事業
納骨所としての高野山
宿坊としての寺院-特に高野山における-


金沢文庫学風の一考察
金沢文庫新出の往生伝
中世関東浄土教史の一齣
 -金沢称名寺の浄土教-
入宋沙弥円種
 -金沢文庫新出の資料による研究-
金沢文庫所蔵『播州法語集』について
 -『一遍上人語録』『播州問答集』の成立に関する一考察


源信和尚の別伝について
源信和尚年譜
二十五三昧式並びに同起請について
横川仏教の一齣
聖覚と源空・親鸞
真宗教団の成立と庶民階級の講
真仏報恩塔の造立とその背景
 -初期真宗の片影-
東関の聖跡と巡拝

解説(日野昭)

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