秀村選三博士の九大退官を記して内外20名が論じる。1 近代化過程における産業、2 石炭鉱業における経営と労働の問題、3 近代における政治と貿易に構成される諸論稿はいずれも実証に裏づけられ、西南地域の社会経済を具体的に考察する。
セイナンチイキノシテキテンカイ02
西南地域の史的展開(近代篇)
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体裁A5
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刊行年月1988年01月
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ISBN4784204962
内容
目次
明治中期地方紡績企業の市場活動
―三池紡績会社の国内・吸収市場活動を中心として―
岡本幸雄
明治三十二年九州鉄道改革運動の発生過程についての一考察
東條 正
明治初期神奈川県における農業生産の地域構造 井奥成彦
明治二十年における一老農の農事巡回
―福岡県老農高原謙次郎の京都府農事巡回について―
西村 卓
養蜂の近代化 入江寿紀
長州見島の共同負債について
―起因を中心に― 多田穂波
明治十年代前半における自転車事情
―貨客運送用大型自転車開発の動き― 齊藤俊彦
明治二十年代筑豊における小炭鉱会社の経営問題
―福岡県鞍手郡の御徳社の例にみる借区獲得競争と訴訟事件―
今野 孝
日露戦後期における見島石炭業の収支構造 永江眞夫
覚書――炭坑人の行動様式の基礎について 永末十四雄
明治中期における筑豊炭坑業組合と労働問題 荻野喜弘
大正期三菱鑛業における従業員団体概要 左合藤三郎
筑豊炭礦労働事情調査報告覚書 田中直樹
機関紙『水平月報』にみる全九州水平社の運動 原口頴雄
昭和初期、日本石炭礦夫組合の組織と活動 東定宣昌
一八九〇~一九一二年における英領海峡植民地貿易について
山下直登
韓国海関の支配権をめぐる列強の角逐
―日清戦争前後を中心― 崔泰鎬
東拓時代の野田卯太郎 有馬学
御雇外国人デッケンと高島炭坑 Regine Mathias
THOMAS WILLIAM KINDER,THE DIRECTOR OF
THE JAPANESE IMPERIAL MINT 1870-1875
Roy S. Hanashiro
秀村選三略歴・業績目録
あとがき