内容

江戸後期、和漢の文献に関する広い知識の上に、深い知性と鋭敏な感性をもって特異な文学を打ち立てた秋成、その意外と知られていない医師としての側面に光をあてる。医者としての働きぶりや、その師都賀庭鐘の存在、自らの著書『胆大小心録』にもみられる「医は意」をモットーとした彼の医の心などを探る異色作。nn

目次

発刊によせて(三島済一)

日本の医の歴史的概略
上田秋成の生いたち
秋成の養父と世相
大坂は学問発祥の地
秋成の青少年時代
秋成の医者修業時代
秋成の医学入門の書
秋成の医者生活
秋成の師・都賀庭鐘
医師秋成と『胆大小心録』
本草学と秋成の薬草
秋成時代の医師変遷
今日医学よりみた秋成
秋成の漢方医書箱
秋成と大坂
医師本居宣長と上田秋成
秋成の食生活と生命観
上田秋成の煎茶道
宣長・秋成の収入
医師上田秋成の妻たま女
秋成はなぜ医業を廃めたか
秋成の眼病
秋成の晩年と死
秋成、怪奇に憧れる
『雨月物語』『春雨物語』に医の話
秋成文学の一断章


秋成略年譜
参考資料

あとがき

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