日本図書館協会選定図書

内容

フランス革命の研究でその名を知られる経済史・社会思想史家の最新のエッセイ集。フランス革命からペレストロイカまで、明治維新から大型間接税まで、あるいは、京都の学問など、古今内外の諸問題の本質を歴史家の眼で見すえ、転換期に生きる我々に語りかける。

目次

Ⅰ京都の学問

社会教育センター
学問の名産地・京都
帝国大学への道
東西両京の大学
知識人と西洋
フランス革命と明治維新


Ⅱ文明の風景

飢えるアフリカ
文運隆盛
京都・名古屋・大阪
「国際化」の話
歴史のサイクル
戦前の国家主義運動
国際的と排外的
鎖国の感情
アイデンティティばやり
変わりゆくアジア
「蔵風得水」型の景観
着せかえ人形のごとく
現在と過去との対話
肯定的気分の時代
おき土産
脱亜から入亜へ
人と芸術
ショックの累積
日本の選択
山林の経てきた道
入学式の一日
戦時下の俳句
日本人の仕事
京都府画学校のころ
時代潮流かネイションか
時代の重み
春三月の大学
行動する知性-桑原武夫先生を悼む-
阿波の今昔
人間のつながり
近代絵画・竹内栖鳳
短い別れ-富士正晴のこと-
明治の天皇制
移民と文化アイデンティティ
歴史の謎とき
式典と祭り


Ⅲ歴史を読む

世界史と中国革命
芸術教育の前途を憂う
日本の選択-経済から文化へ-
薄らぐ「主権」の絶対性-米ソ中距離核戦力全廃-
民主主義と東洋思想
フランス革命は終ったか
フランス革命から二百年
フランス革命と日本
読書好日


Ⅳ変換期の論点

「太平洋時代」
秩父宮と二・二六事件
「冷たい平和」時代到来
ロン・ヤス下の経済摩擦
天皇制への視点
豊田商事事件とSDI構想
すれ違う貿易摩擦論議
アメリカの影・アジアの影
日米 相互からの危険
まやかしの「戦後総決算」
政治世界の不思議
中曽根とレーガンの政治
米国の貿易赤字は奇弁
日本社会の同質性と歴史的変化
不透明な「政府援助」
防衛費1%枠の撤廃
内需拡大論は筋違い
新聞論調の違い
圧勝自民党の行方
避けられぬ?大型間接税
脳死と臓器移植
ゴルバチョフ外交と北方領土
日本経済の地殻変動


あとがき

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