日本図書館協会選定図書

内容

1876年開設の札幌農学校は、北海道開拓の人材養成のみならず、内村鑑三・新渡戸稲造など文化史・思想史上の巨人たちを生み出した。その類いまれな光芒を放つ草創期の札幌農学校の教育制度、お雇い教師、所蔵英書、出身の英学者たちに焦点をおき、その特異な存在と役割を明らかにする。巻末に史料・参考文献・索引を付した。

目次

まえがき
第1章 札幌農学校初期の教育
 1 開校とその後の推移
 2 組織・制度
 3 教育の理念と目標
 4 教科課程の検討
 5 授業の形態・方法
 6 英語英文学教育
 7 開識社の活動

第2章 お雇い外国人教師たち
 1 外国人教師とこれまでの研究概観
 2 札幌におけるJames Summers
3 W.S.Clarkのこと
 4 W.P.Brooksの経歴など
 5 D.P.Penhallowの経歴
 6 C.H.Peabodyの経歴
 7 William Wheeler及びJ.C.Cutter

第3章 札幌農学校初期の所蔵英書
 1 概観
 2 初年度に収蔵された英書
 3 教科書として使用された英書
 4 参考図書として用いられた英書
 5 内村・新渡戸と札幌農学校の英書

第4章 札幌農学校出身の英学者たちとその周辺
 1 英語学者・内村鑑三
 2 武信由太郎の「英文報国」
 3 英文ジャーナリスト・頭本元貞
 4 英文学紹介者としての大島正健
 5 埋れた英学者・荒川重秀
 6 英語教育者・細川文五郎
 7 英学者たちの周辺

終 章 札幌農学校とアメリカ-結びにかえて-
主要資料(史料)および参考文献
既発表論文等一覧
 あとがき
 索引(人名・事項)

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