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戦国大名武田氏の研究
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体裁A5判・440頁
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刊行年月1993年05月
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ISBN4784207805
内容
甲斐武田氏を素材にして、戦国時代の国境の在り方、棒道に代表される道の意味、国人領主を支配下に組み込む過程、さらに民衆の側から見た戦国大名、職人・商人の支配構造を明らかにしていく論考14篇。従来の研究に対し「あまりに武田氏の権力を大きく評価しすぎたのではないか」とする著者は、いくつかの問題を投げかけている。
目次
第一章 国境と道
武田氏と国境
一 武田氏の国中支配と衆
二 郡内領の国境と武田氏
三 河内領の国境と武田氏
四 信濃と国境
堺川の位置をめぐって
一 従来の説について
二 史料から見た堺川
三 その他の史料などから見た国境
棒道についての一考察
一 これまでの研究
二 棒道の史料と問題点
再び棒道について―柴辻俊六氏の批判に応えて―
一 高見沢文書を中心として
二 高見沢文書に見える勧進について
三 高見沢文書の内容への疑問
四 柴辻氏の棒道論について
第二章 国人領主と武田氏
小山田氏と武田氏―外交を中心として―
一 国人領主小山田氏の発展
二 郡内の領主として
三 武田氏への臣従
四 武田氏配下の小山田氏
早川流域地方と穴山氏
一 穴山氏と早川材
二 檜物師
三 下山番匠
四 金山開発
武田氏侵入以前の木曽氏について
一 通説に見る武田侵入以前の木曽氏
二 史料からみた武田氏侵入以前の木曽氏
三 武田氏侵入以前の木曽氏の性格
武田氏の木曽侵入をめぐって
一 武田氏と木曽氏との接触
二 武田晴信の木曽侵入
三 鳥居峠以北と木曽氏の勢力
四 武田晴信の戦略について
第三章 民衆の支配
武田氏の郷村支配について
一 甲斐の郷とその機能
二 小領主と郷
三 武田氏による惣郷機能の吸収
四 棟別役と郷
五 郷役と自治
武田文書に見える「地下人」について
一 武田文書中の地下人・百姓・貴賤
二 『甲陽軍艦』・『妙法寺記』中の地下人
第四章 職人・商人との関係
戦国大名の職人支配―武田氏を例として―
一 武田氏の支配職人
二 職人支配の方法
三 職人支配と国支配
武田氏の金山支配をめぐって
一 武田氏の関係した金山について
二 金山は武田氏の直轄領なのか
三 金山開発の時期と最盛期について
四 鉱山技術について
五 金山衆の性格について
武田氏の商人支配
一 御蔵前衆中の商人
二 武田領国の通行権と商人
―永禄二年付「分国商売之諸役免許書出」について―
三 甲斐の商人
戦国時代の職人・商人―甲斐を事例として―
一 戦国時代の甲斐の職人・商人の居住地
二 職人の特質と居住地
三 商人の特質と居住地
四 武田氏と職人
五 武田氏と商人
初出一覧
あとがき
索引(人名・事項)