内容

中部地方(特に東海地域)における曹洞宗の教理教学の展開と教線の拡張強化の過程を語録・民俗史料を通して明かし、一見反世間的ともみえる「道元禅」がその真髄を保持しながら「曹洞土民禅」といわれるまでに民衆化し伝承されてきたことを実証する。〔解説〕広瀬良弘

目次

第一部

第一章 曹洞禅の弘布とその外護者
第二章 常滑城主水野監物家の新史料について
第三章 尾州知多郡阿久比谷の虫供養について
第四章 地方寺院の成立と展開
第五章 伊勢湾周辺における中世仏教の伝流
       ―特に志摩・知多・渥美三半島を中心にして―
第六章 東海道地域曹洞宗太源派の展開とその宗風
第七章 等膳和尚と家康
第八章 洞山の五位説と道元禅師の態度
       ―洞門の守護領国制社会への接着剤―
第九章 日本初期禅宗教団の成立とその宗風


第二部

第一章 曹洞「土民禅」の展開と貴族主義
第二章 曹洞「土民禅」と「小布施方」
第三章 「御前落居記録」と「小布施方」


第三部

第一章 馬頭観音覚書
第二章 遠州寺谷用水及び開祖平野重定伝について

解題(広瀬良弘)

紹介媒体

  • 日本史研究385号

    1994年9月

    石川力山

  • 日本歴史1月号

    1994年1月

    石川力山

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