内容

依然男性社会であった近世にあっても、自らの才能を育て絵を描き続けた女性たちがいた。これまで見えない歴史の片隅にうずもれていた様々な女性たちの史料に注目し、その境遇や専門から歌人・俳人・文人サークル・アマチュア・仏教尼・職業画人に分類し、その生涯と芸術を論じる。後半には百枚の絵と作者について解説を付す。

目次

本文篇

序章 

社会的背景
創作への道
美術とジェンダー
見えてきた女性たち

第1章 歌人画家
 十七世紀-小野お通
 十八世紀-大橋・祇園の三才女
 十九世紀-高畠式部・大田垣蓮月・中山三屋

第2章 俳人画家
 加賀の千代
 田上菊舎

第3章 文人サークル
 十八世紀-池玉潤・大島来禽・谷幹々-
 十九世紀-江馬細香・梁川紅蘭・亀井少栞-
 幕末維新期-奥原晴湖・野口小蘋-
 
第4章 アマチュア
 文人画家の妻たち-頼梨影・藤多喜・岡田糸桐-
 地方の女性画家たち-溶姫・二宮文子・山田音羽子-
 刺繍の伝統-松林院-

第5章 仏教尼
 文智女王
 光子内親王
 田捨女
 了然元総

第6章 職業画家
 狩野派-清原雪信
 琳派-野々村国晴・満香
 雪舟派-桜井雪保-
 円山四条派-竹内小鷲・平田玉蘊-
 浮世絵-山崎龍女・稲垣つる女-
 葛飾北斎のふたりの娘-辰と応為-
 歌川国芳と女性たち-芳鳥と芳女と芳玉-
 歌川国貞の孫弟子-鶴寿女

作品・解説篇

あとがき
索引・参考文献
 

紹介媒体

  • 朝日新聞・朝刊

    1994年11月30日

    「きょうの本だな」欄

  • 読売新聞

    1994年12月10日

    著者

  • 読売新聞

    1994年12月19日

  • 京都新聞

    1994年12月26日

    「ブックエンド」欄

  • 朝日新聞・夕刊

    1995年1月6日

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