外函に多少の汚れ・傷みがございます。予めご了承ください。
チュウセイクゲリョウノケンキュウ
中世公家領の研究
-
体裁A5判・330頁
-
刊行年月1999年03月
-
ISBN4784209964
著者・編者略歴
1969年富山県生.
1997年京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了.
京都大学博士(文学).
日本学術振興会特別研究員を経て
現在 鹿児島大学法文学部助教授.
内容
近年公家文書の発見・紹介が相次ぎ、それに基づいた各家の所領研究が進展したが、公家領の総体的な研究はまだ少なく、荘園公領制や院政・家制度といった関連分野においても、充分に論じられているとは言い難い。本書は、そういった状況を踏まえ、王家領も含めた公家領の諸側面を明らかにすることにより、その総合的特質と変容過程の解明にとりくみ、政治史・社会史への広がりも併せ持った意欲作。
目次
序 章 中世公家領研究の現状と課題
第一節 個別研究
第二節 領有構造研究
第三節 関連研究
第Ⅰ部 中世公家領の領有形態
第一章 公家領安堵の変遷
第一節 鎌倉後期の本主興行
第二節 安堵と公家社会
第三節 安堵の変質
第二章 中世の相続制度と公家領
第一節 分割相続制下における公家領
第二節 相続制度の変容
第三節 単独相続制と公家社会
第三章 中世公家社会の恩領
第一節 鎌倉中期まで
第二節 鎌倉後期
第三節 建武・南北朝期
第四節 室町期
第Ⅱ部 中世王家領の再編
第一章 中世における后妃女院領の形成と領有構造 -西園寺家出身の女院を中心に-
第一節 大宮院領
第二節 両院の女院領
第三節 女院領と西園寺家
第二章 中世における皇女女院領の形成と伝領 -昭慶門院領を中心に-
第一節 昭慶門院領の概要
第二節 昭慶門院領と世良親王
第三節 世良親王領のその後
第三章 再編期王家領荘園群の存在形態 -鎌倉後期から南北朝まで-
第一節 王家の分裂と王家領
第二節 王家領領有構造の変容
第三節 転換期の王家領
第Ⅲ部 家領の形成と伝領
第一章 近衛家所領目録とその後
第一節 近衛家所領目録の概要
第二節 近衛家領の相続
第三節 鷹司家領の形成
第二章 広橋家領の構成と相続
第一節 勘解由小路兼綱の所領
第二節 広橋家領の拡大
第三節 広橋家領の相続
終 章
索引(人名・事項・地名)
紹介媒体
-
史学雑誌109-12号
2000年12月
-
日本史研究468号
2001年8月
栗山圭子