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著者・編者略歴

1959年神奈川県生まれ.
1988年國學院大學大学院文学研究科日本史学専攻博士課程後期修了.
1994年國學院大學栃木短期大学日本史学科専任講師.
1998年國學院大学栃木短期大学日本史学会助教授.

内容

中世後期から近世への移行期は日本史上の社会的転換期とされ、中世寺社勢力が後退し戦国期宗教が台頭する時期でもあった。この時期に政治的・経済的に大きな力を持った石清水八幡宮と本願寺教団を主な対象とし、両者の比較も行いつつ、従来、寺領・社領を中心に論じられてきた寺社と経済をめぐる問題に商業史・交通史・都市史の視角から迫り、中世後期の社会経済の変革の実態を具体的に描き出す。

目次

序 説

第一編 宗教・商業・交通

第一章 石清水神人と商業
  神人の身分
  神人の商業
第二章 石清水神人と交通
  関所の寄進と勘過
  新関破却と神人関
  関と問と座
第三章 本願寺教団の交通網
  大坂本願寺周辺の交通対策
  本願寺教団の広域交通網の実態
第四章 本願寺教団と商業
  蓮如教団と商人
  教団と商業
  教団と交通

第二編 本願寺・寺内町・一向一揆

第一章 寺内町の開発と構成原理
  寺内町をつくった「場」
  「寺内」の核
  「寺内」とは何か
  市・町を囲む
第二章 本願寺宗主の領主権
  「天文日記」にあらわれた謀書
  謀書事件の全体像
  謀書証拠史料の検討
  宗主の寺内検断権
第三章 寺内町と一向一揆
  寺内町の成立条件
  寺内町の都市機能
  畿内寺内町と一向一揆
第四章 寺内町の解体と再編
  中島寺内町の成立と構成
  豊臣政権の寺内町支配

第三編 都市・交通・地域

第一章 都市社会史論 -認識と方法-
  中世都市史研究の歩み
  「社会史」の方法
  中世都市史研究と「社会史」
第二章 交通実態論 -「庭」の問題-
  「馬賊」のこと
  〓*1馬の党
  中世の海賊
  「庭」のこと
第三章 関所試論 -戦国期の新関-
  堅田の湖上支配
  沖島をめぐる湖上交通
  沖島の関所
第四章 地域交通論 -中・近世移行期の変容-
  竹生島神領の早崎村
  早崎氏の動向
  豊臣政権の琵琶湖奉行

結 論

索引(事項/地名・寺社名/人名)

紹介媒体

  • 日本歴史632号

    2001年1月

    湯浅治久

  • 歴史学研究769号

    2002年11月

  • 日本史研究502

    2004年6月

    安藤弥

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