内容

日本におけるキリスト教の宣教と受容を新資料の検証を通して解明した力作。経典成立史、新造語の成立経緯などの原理的な問題から、浦上信徒総流罪に対する長崎外国人居留地の英字新聞や宣教師の書簡の解明、さらには上海租界地の宣教、内村鑑三と英字新聞の論争などを通して西洋文明が東アジアに与えた衝撃の一端を明かす。

目次


 第1篇 明治初期キリスト教経典の成立史
第1章 『聖教初学要理』と『聖教日課』の成立史と典拠
第2章 『彌撒拝禮式』の典拠
第3章 阿部眞造著『告解式』の典拠と編集意図
補 論 阿部眞造著『コンチリサン之大意譯』の典拠
第4章 明治初期プロテスタントの新約聖書翻訳経緯
 
 第2篇 キリスト教の宣教と受容の根本問題
第1章 浦上四番崩れにおける宣教師の論理と信徒の信仰構造
第2章 浦上四番崩れに対する外国人居留地の反応
第3章 天津教案に対する外国人居留地の反応
第4章 内村鑑三『萬朝報英文欄』と英字新聞とのキリスト教論争

資料篇
資料1 パジェス版『コリャード懺悔録』へのフランス語書き入れ
資料2 神原文庫所蔵、奥野昌綱手沢本『馬太傳福音書』の改訂書き入れ草稿
資料3 長崎関係CMS資料-解説とエンソー書簡の翻刻-

文献表・索引

紹介媒体

  • 長崎新聞

    2000年5月14日

  • 朝日新聞

    2000年5月29日

    長崎版

  • 宗教研究326号(74巻3号)

    2000年12月

    青山玄

  • 日本歴史633号

    2001年2月

    太田淑子

  • 日本史研究461号

    2001年1月

    家近良樹

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