内容

神社の造営は律令国家の確立とともに始まり、神祇信仰が高まる中で、国家・公家・武家・僧侶および地域民衆の支援をうけて行われ、その事業を通じて伝統文化の継承がなされた。本書は古代から近世にいたる社寺造営が持つ政治・経済的側面に焦点をあて、一級史料を駆使して、その歴史的意義と実態を明らかにした研究論集である。

目次

神社修造と社司の成立(山本信吉)
建武新政期における東大寺と大勧進(畠山聡)
金沢御堂創建の意義について(木越祐馨)
戦国期能登畠山氏と一宮気多社の造営(東四柳史明)
中近世移行期における寺社造営の政治性-常陸国一宮鹿島社を例として-(横田光雄)
両部神道遷宮儀礼考-御流神道を中心として-(松尾恒一)
近世出雲大社の造営遷宮-唯一神道の再興-(西岡和彦)
諸国東照宮の勧請と造営の政治史-長州藩と秋田藩の事例を中心に-(中野光浩)
近世における地方神社の造営-越前鯖江の舟津神社本殿の再建-(橋本政宣)

紹介媒体

  • 日本歴史649号

    2002年6月

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