内容

大手前大学で行われた第62回日本比較文学会全国大会のシンポジウムをもとに、海外における谷崎評価も踏まえ、比較文学的見地から谷崎の文学に迫る。さらに、谷崎が世紀末的デカダンスの洗礼を受けたとされるノルダウの「世紀末」とクラフト=エービングの「マゾヒズム」の翻訳を収録。

目次


谷崎潤一郎の世紀末(井上健)
谷崎潤一郎の世紀末と〈マゾヒズム〉―『グリーブ家のバアバラの話』を中心に―(松村昌家)
オリエンタリズムとしての「支那趣味」―谷崎文学におけるもう一つの世紀末―(劉建輝)
海外における谷崎の翻訳と評価―プレイヤッド版仏訳と谷崎文献目録について―(大島眞木)
文体の「国際性」―『細雪』『雪国』英仏訳からの照射と書との関わり―(稲垣直樹)


マックス・ノルダウ「世紀末」―『変質論』第一編(森道子訳)
R・V・クラフト=エービング「マゾヒズム」―『変態性欲心理』より(和田桂子訳)

紹介媒体

  • 書道界6月号

    2002年6月

    「新刊ガイド」欄

  • 国文学67-12号

    2002年12月

  • 比較文学45巻

    2003年

    山口政幸

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