全7巻構成で1920~40年代に展開された黒正史学の全貌を明らかにする。黒正巌は、日本におけるマックス・ウェーバーの紹介者であり、当時流行のマルクス主義経済史学と一線を画し、官学アカデミズムにとらわれない研究を展開、膨大な事例研究にもとづく「百姓一揆の研究」、地理的空間の重要性に着目した「経済地理学の研究」など、先見性と革新性にとんだ業績を残した。世界恐慌期の社会経済史学の誕生に大きな役割を果たした黒正巌の業績は、アメリカン・スタンダードが席巻する21世紀平成不況下日本の研究者に意義深い問いかけを投げかけている
定価
61,600 円(税込)
本体 56,000円
在庫状況:
在庫あり
コクショウイワオチョサクシュウ
黒正巌著作集(全7巻)
定価
61,600 円(税込)
本体 56,000円
在庫状況:
在庫あり
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体裁A5・総2800頁
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刊行年月2002年10月
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ISBN4784211225
内容
目次
第1巻 百姓一揆の研究 解題:山田達夫(大阪経済大学名誉教授)
百姓一揆発生の原因/百姓一揆の統制/百姓一揆の発生状態/百姓一揆の伝播性と持久性 など
第2巻 百姓一揆論 解題:藪田 貫(関西大学文学部教授)
百姓一揆総論/地域別百姓一揆/百姓一揆の個別分析/百姓一揆の諸形態/幕末・維新期の百姓一揆/
第3巻 岡山藩の研究 解題:倉地克直(岡山大学文学部教授)
岡山藩社会経済史/岡山藩の海上交通/熊沢蕃山と津田永忠/美作地域の農民問題
第4巻 社会経済史の研究 解題:土肥恒之(一橋大学社会学部教授)
農業共産制史論/社会経済史概説/西洋経済史
第5巻 経済地理学の研究 解題:竹岡敬温(大阪学院大学経済学部教授)
経済地理学原論/経済地理学研究法方論/経済地域画定論/経済地域構造論/経済地域編制論 など
第6巻 日本経済史 解題:大島真理夫(大阪市立大学経済学部教授)
総論/氏族経済時代/班田収受時代/荘園経済時代/分権的封建時代/集権的封建時代 など
第7巻 農史の研究 年譜・著作目録 解題:徳永光俊(大阪経済大学日本経済史研究所所長)
日本農史の研究(総論・各論)/外国農史の研究/農史研究の外縁
※解題執筆者の肩書きは2002年10月1日現在のものです
紹介媒体
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朝日新聞
2002年11月8日
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読売新聞
2002年11月14日
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山陽新聞
2003年1月5日
「時代先取りの研究集大成」