古代日本、万物に神がやどり、ことばに命があった。きよきこころ、きたなきこころは、因果応報につながった。現代に比べて物質的には満たされず、つねに生命の危機にさらされていた記紀万葉の時代、日本には豊穣なことばとこころの世界が広がっていた。文学に造詣の深い医学者が記紀・万葉・風土記の時代に現代人の生き方の指針を探る。
コダイニホンノセイメイリンリトシッペイカン
古代日本の生命倫理と疾病観
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体裁A5判・466頁
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刊行年月2005年05月
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ISBN4784212450
内容
目次
はじめに
1 万物と神
天地創造/万物諸神/神の威力/神との婚姻/祖先神
2 清浄無垢
生気あるもの/うけひ/罪・汚穢と清明/長命/神託――神との回路――/犠牲
3 疾病観
日本最初の医療行為/医師・くすり/自然讃歌/毒気・疫神/精神的ストレス/自殺行為/疾病への措置と政/まとめとして
4 魂の存在
再生/魂の存在とその分魂/天の性格/亡魂の霊/前兆
5 生命の倫理
食/弱気ものへのおもい/生命力・ムス(産)の霊威/和の心・やさしさ/試練と聡明・知慧
6 おとこ・おみなの世界
陽神と陰神/美醜と愛/結婚/産(ムス)/不倫
7 詩人達の生死から
夭折の皇子(大友皇子・河島皇子・大津皇子)/不遇の詩人(藤原宇合・長屋王)/山上憶良と生老病死の矛盾背反/大友家持の陰翳と憂愁/防人・東歌/恋の風雅
8 死と黄泉の国
黄泉の国・根の国/死への恐怖/幽事・幽界/敬老/霊異・霊験
9 理想の国とユートピア
常世への願い/仁政へのおもい/健康と水の清さ・生産物のゆたかさ/四季と景勝の地の癒し/天女と仙界のやすらぎ美
10宗教・思想・福寿・泰平と生命観
神仏をまつる/畏敬と祟り/夢に託す/福寿/思想
11言霊の世界といのち
言向け和す・言挙げ/命名の義と名前考/霊と奇しの語意について/呪言の恐怖/言霊の神秘性
12 魑魅魍魎の悪と正義の倫理観
悪の定義/正と不正の多面性・ねじれ現象/暴虐・犯罪からのメッセージ/終りなき権力抗争の果て/魑魅魍魎・怨霊の世界と生命
13 まとめにあたって
生命倫理と疾病観/古代とは宇宙生命につながる倫理、倫理とは愛
主要参考文献
あとがき
紹介媒体
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北日本新聞
2005年5月30日
「心の処方 古代に学ぶ」
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毎日新聞(新潟面)
2005年6月7日
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致知
2005年8月
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富山新聞
2005年5月31日
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新潟日報 朝刊読書面
2005年10月2日
蒲原宏
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ペナック(長岡ペンクラブ)
2005年9月
片桐邦栄
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文藝研究(東北大学文学部国文学研究室 日本文芸研究会)
2006年3月31日
富樫進