(げんじょう・まさよし)・・・1946年生まれ.立命館大学文学部史学科卒業.堺市博物館主任研究員・宇治市歴史資料館長を経て現在,立命館大学COE推進機構客員研究員.主な編著書:『写真でみる織田信長の生涯』(新人物往来社)『中世の民衆と芸能』(共著,阿吽社)など.
キョウトブンカノデンパトチイキシャカイ
京都文化の伝播と地域社会
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体裁A5判・400頁
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刊行年月2006年10月
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ISBN4784213252
著者・編者略歴
内容
京都とその近郊の中世文化史に取り組んできた著者が、今までの成果をまとめた一書。在地(荘園)をめぐる動向、公武の文芸交流と伝播、さらに河原者・声聞師の被差別民衆の諸相と室町・戦国期の人物論を収めた。
目次
Ⅰ 地域社会の躍動
第一章 東寺領上桂庄における領主権確立過程について
─伝領とその相論─
上桂庄の成立と領家職
東寺領上桂庄の出発
相論の激化
第二章 山間庄園の生活─山城国禅定寺とその周辺─
禅定寺領の成立
禅定寺の鐘
堺相論─禅定寺領と曽束庄─
一味同心
名の変質
第三章 近江国河上庄の変遷
河上庄の成立と伝領
延暦寺の支配と番頭制
庄民階層
朽木氏の入部
Ⅱ 公武の文芸交流
第一章 小京都─領国文化論
西の都・山口
越南の都・一乗谷
公家の小京都・土佐中村
都市文化の伝播者
第二章 地方武士の文芸享受─文化と経済の交換─
三条西実隆と宗祇
実隆と粟屋親栄
第三章 三条西家における家業の成立
三条西家の創立と家格
家業確立への道
家督継承者への教育 ─むすびにかえて─
付論 実隆と「平等院修造勧進状」
第四章 商圏都市堺と南蛮文化
日明貿易
自治都市堺
南蛮文化の流入
南蛮漆器
第五章 本阿弥光悦と鷹ケ峰村
光悦の鷹ケ峰拝領
光悦町古図の検討
光悦町と鹿苑寺の領界紛争
光悦町の終焉
付論Ⅰ 光悦蒔絵
付論Ⅱ 『吉備大臣入唐絵巻』流転の一コマ
Ⅲ 被差別民衆の諸相
第一章 洛中洛外図にみえる河原者村について
高津本の景観内容
高津本に描かれた河原者村
付論 丹後の河原巻物史料について
第二章 牛馬皮と鹿皮 ─卑賤観のあり方の相違をめぐって─
中世の皮つくり
天部・六条村と八幡科手村の鹿皮をめぐる争論
付論 草鞋と草履
第三章 散所の諸相
相国寺領柳原散所
北畠散所と桜町散所
相国寺領御霊社東西散所
本堅田村枝郷の陰陽村
Ⅳ 乱世を生きた人々
第一章 近衛政家と在地の土豪・岡屋六郎
第二章 足利義昭
第三章 真木嶋昭光 ─流浪将軍義昭を支え続けた側近
付録:三手文庫書籍目録(翻刻)
紹介媒体
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日本歴史 717号
2008年2月1日
五島邦治