日本図書館協会選定図書
チュウゴクドウセンノセカイ
中国銅銭の世界
銭貨から経済史へ
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体裁四六判・332頁
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刊行年月2007年03月
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ISBN978-4-7842-1346-7
著者・編者略歴
(みやざわ ともゆき) MIYAZAWA Tomoyuki
1952年生まれ 1976年京都大学文学部卒業 1982年京都大学大学院文学研究科博士後期課程退学 1983年佛教大学文学部助手、専任講師、助教授をへて、1998年佛教大学文学部教授、現在に至る。京都大学博士(文学)
主要著書
『宋代中国の国家と経済─財政・市場・貨幣─』(創文社,1998年)、『中国史像の再構成─国家と農民─』(共著,文理閣,1983年)、『中国史(新版世界各国史3)』(共著,山川出版社,1998年)等。
内容
近代以前の長い期間、中国貨幣の主役の位置を占めた銅銭の歴史を中心に、先秦から明代までの中国貨幣史の大きな流れを見る。文献学と考古学と古銭学とを組み合わせることで、たとえば文献学だけでは分からない点を考古学や古銭学で補い、あるいは古銭学から立論して文献で検証するというように、現在の中国貨幣史の到達点を学問分野にこだわらず利用した中国貨幣通史。
図版180点原寸収録(一部除く)
目次
第1章 宝貝はどのような貨幣か
第2章 青銅貨幣の出現──戦国時代
青銅貨幣の出現
青銅貨幣の研究
三晋と両周
燕
斉
楚
第3章 いわゆる戦国貨幣の統一──半両銭
戦国秦と統一秦
戦国末期の貨幣状況
いわゆる秦の貨幣統一
第4章 財政貨幣の成立──五銖銭の歴史的位置
漢前半の半両銭
五銖銭の登場
五銖銭の機能
後漢の貨幣状況
第5章 巨大幣値の出現──王莽銭と呉・蜀の大銭
王莽
孫呉
劉蜀
第6章 貨幣単位「文」「貫」の成立──魏晋南北朝
魏晋南北朝時代の通貨状況
貨幣単位、文・陌・貫の成立
第7章 私鋳銭の時代──開元通宝と私鋳銭の二元構造
唐代という時代と開元通宝
唐前半期の通貨状況
唐後半期の通貨状況
第8章 支配の正当性──五代十国
五代十国という時代
五代十国の銭貨
五代十国の銭貨の特徴
第9章 年号銭の時代──宋代独裁君主の貨幣
小平銭の機能する場
宋代銭貨の特徴
銭貨の数え方─―短陌
第10章 鉄銭の論理
北宋の鉄銭
南宋の鉄銭
第11章 東アジアの通貨
遼
西夏
金
東アジアの通貨
第12章 紙幣時代の銅銭──元代の鈔と銅銭
元朝幣制の概観
至正幣制のもとでの銅銭
元末諸政権の銭貨
民間の通貨ルール
終章 中国における通貨体制の転換──明代における財政貨幣の崩壊
収録図版一覧/貨幣名・貨幣関連用語索引
紹介媒体
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CURIO キュリオマガジン
2007年5月
NEWS INFORMATION欄
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月刊 収集
2007年5月
新刊紹介
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『東方』317
2007年7月
井上正夫
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『歴史学研究』834号2007年11月号
2007年11月15日
膳智之
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『社会経済史学』73巻5号
2008年1月25日
井上泰也
書評