チュウセイ・キンセイノムラトチイキシャカイ

中世・近世の村と地域社会

西村幸信 著

  • 体裁
    A5判・404頁
  • 刊行年月
    2007年06月
  • ISBN
    978-4-7842-1353-5

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著者・編者略歴

にしむら・ゆきのぶ・・・大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学後,広陵町教育委員会社会教育課町史編集調査員(嘱託)を経て,財団法人郡山城史跡・柳沢文庫保存会学芸員.2006年6月逝去.

内容

大和を中心とした中世・近世の村落構造に関しての諸論考を集成。第一部には、村落中間層のあり方に注目し、学界で支配的な「自力の村」論に真っ向から異論を唱えたものなど主要論文を収め、第二部では、松波勘十郎と郡山藩領についての新発見など『広陵町史』近世篇に結実した業績を収める。2006年6月若くして逝去した著者の遺稿集。

目次

第1部 中近世移行期の村落と中間層
    
序章 「地域社会論の視座と方法」をどう考えるか――村落研究の新しい視座と理念を求めて――
第1章 14・15世紀大和における沙汰人・庄屋層の歴史的位置
第2章 中世後期鵤庄の「政所」と在地社会の動向
第3章 今堀日吉神社文書の村掟とその署判
第4章 中近世移行期における侍衆と在地構造の転換
第5章 中近世移行期の在地祭祀と地域社会―大和国平群郡の事例から―
第6章 坂田聡著『日本中世の氏・家・村』(書評)
第7章 酒井紀美『日本中世の在地社会』(書評)
第8章 深谷幸治著『戦国織豊期の在地支配と村落』(書評)
第9章 黒田基樹著『中近世移行期の大名権力と村落』
終章 「自力の村」論の軌跡と課題――藤木久志氏の批判に答えて――
付論 近国・遠国の鹿王院領の構成と展開

第2部 地域研究の試み――大和の近世村落から――

第1章 近世初期の村支配のしくみ
第2章 文禄・慶長期の村と小領主
第3章 近世初期の溜池の開発と水利
第4章 近世初期の多武峰領村々とその支配
第5章 近世初期の大福寺と箸尾村
第6章 近世中期における新検地の実施と年貢制度
第7章 強まる領主支配と抵抗する百姓たち
第8章 変貌していく村
第9章 宝暦・明和年間における災害と百姓一揆
第10章 近世後期の農村とその動向
第11章 天保期の社会不安と多武峰領百姓一揆
付論1 少しずつ開かれていった近世農村の自治
付論2 里恭・堯山・慈雲の生きた時代と郡山
付論3 新出の明治期郡山藩藩政史料について

解説(仁木宏・村井良介・谷山正道)

紹介媒体

  • 『日本歴史』第732号

    2008年8月1日

    酒井紀美

    書評と紹介

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