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タケノケイザイシ
竹の経済史
西日本における竹産業の変遷
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体裁A5判・口絵4頁、本文204頁
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刊行年月2008年06月
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ISBN978-4-7842-1391-7
著者・編者略歴
(いわい よしや)
昭和20年 京都市生まれ
昭和43年 京都大学農学部林学科卒業
京都大学大学院を経て,現在,京都大学大学院農学研究科森林科学専攻 森林・人間関係学分野教授
単著:『京都北山の磨丸太林業』(都市文化社).『日本の住宅建築と北アメリカの林産業』(日本林業調査会).『ヨーロッパの森林と林産業』(日本林業調査会)
編著:『新・木材消費論』(日本林業調査会).Forestry and the Forest Industry in Japan(UBC press)
共著:『徳島県林業史』(徳島県).『日本の林業問題』(ミネルヴァ書房)その他多数
内容
古くから生活に欠かせない素材であった竹。現在、竹需要は減少傾向にあるが、竹産業に関わる多くの人々が活発な活動を続け、また一方では竹林が全国規模で荒廃している。
竹産業は、戦後何回かの大きな転換期に、商品構成を変化させながら存続してきた。西日本を中心に、83名の業者と7箇所の公的機関への聞き取り調査を行い、竹産業について歴史的な視点から総合的かつ実証的に分析する。
目次
序-はじめに-
第1章 竹および竹産業の基礎知識
第1節 竹の種類と用途
第2節 竹林資源と生産量
第3節 竹産業と竹材の生産・流通・加工
第2章 大分県竹産業の変遷
はじめに
第1節 戦前の竹産業
(1)明治期
(2)大正・昭和戦前期
第2節 戦後の竹細工産業
(1)代替材の出現と高級品への志向
(2)海外からの竹細工製品の輸入増加とその対応
第3節 戦後の製竹業の展開
おわりに
第3章 鹿児島県竹産業の変遷
はじめに
第1節 全国における鹿児島県の位置づけ
第2節 竹材生産と加工の発展期
第3節 第1変化期
第4節 第2変化期
第5節 竹パルプの生産
第6節 タケノコ生産の変遷
おわりに
第4章 熊本県竹産業の変遷
はじめに
第1節 熊本県の全国的な位置づけ
第2節 戦前から昭和30年代までの竹材産業
(1)戦前期の竹類の生産と移出
(2)ノリ竹生産
(3)ノリヒビ生産
(4)扇骨生産
(5)農業用ビニールトンネル材生産
第3節 昭和40年代から50年代前半にかけての展開
(1)生産が維持されたもの
(2)生産が中止されたもの
(3)新たに生産が始まったもの
(4)新商品登場の背景
(5)加工技術の応用と機械化
第4節 昭和50年代後半からの建仁寺垣生産
第5節 みす・すだれおよび竹箸生産の衰退
第6節 竹産業の現状と問題点
(1)建仁寺垣
(2)農業用・漁業用竹材、壁下地材
(3)新しい商品
第7節 竹材業者の原竹調達
おわりに
第5章 京都府亀岡市の竹産業の変遷
はじめに
第1節 昭和30年代までの伐竹業
第2節 マダケ開花と枯死による変化とその意味-昭和30年代中葉から昭和50年代まで-
第3節 マダケ林再生後の竹材業者
第4節 現在の亀岡竹材業者の経営
おわりに
第6章 京都市を中心とした竹産業の変遷
はじめに
第1節 明治期から昭和30年頃までの竹材生産と加工
(1)京都府下での竹材生産
(2)京都府下での竹林経営の経済的意義
(3)明治~大正期の竹材流通
(4)明治・大正期の京都での竹材加工
(5)昭和戦前期から昭和20年代までの竹材の生産と流通
第2節 昭和20年代より昭和50年代までの変化
(1)竹材需要の変化
(2)マダケ林の枯死とマダケ資源の減少
(3)京都周辺伐竹業者の対応方法と多様化
(4)京都市内の竹屋の分化と問屋の成立
第3節 昭和50年代以降の竹産業と現状
(1)銘竹需要の減少と銘竹生産業者の対応
(2)京都市内竹屋の変化
(3)京都銘竹問屋の変化と現状
(4)京都を中心とした竹材の流通構造
おわりに-京都の竹産業を支える要因-
第7章 わが国への竹材および竹製品の輸入
はじめに
第1節 竹細工製品の輸入
第2節 竹材の輸入
(1)輸入のきっかけ
(2)輸入先と販売先
(3)輸入先と輸入品目の変化
(4)その後の輸入竹材、竹製品の変化
第3節 中国の産地の現状
おわりに-竹産業と竹林-
あとがき
図表一覧
索 引
紹介媒体
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日刊木材新聞
2008年8月8日
新刊紹介
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森林技術
2008年9月10日
内村悦三
本の紹介