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近世御用絵師の史的研究

幕藩制社会における絵師の身分と序列

武田庸二郎 編

江口恒明 編

鎌田純子 編

  • 体裁
    A5判・458頁
  • 刊行年月
    2008年03月
  • ISBN
    978-4-7842-1392-4

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内容

これまでの研究において、「御用絵師」という用語は概念規定も曖昧なまま不用意に使用されてきた。本書においては、御用絵師を、禁裏御用、幕府御用、諸藩御用などの公的事業に携わるすべての絵師と規定し、それら画業を生業としていた人々が、全国的官位官職制度の中にどのように組み込まれていたのか、時の為政者は、職能集団たる絵師の組織をどのように編成、掌握していたのか、絵師たちは、自家の繁栄のために、どのような身の処し方をしていたかを論じる。論考6篇と、禁裏御用絵師の身分、処遇や選定の経緯を探る上で重要な史料の翻刻3篇を収録。

目次

論文篇

本論集の視角(武田庸二郎・世田谷区立郷土資料館学芸員)
江戸幕府御絵師の身分と格式(尾本師子・土佐山内家宝物資料館学芸員)
江戸後期における幕府御絵師の名順と身分編成(江口恒明・平塚市美術館学芸員)
寛政度禁裏御所造営における絵師の選定について(武田庸二郎)
永宣旨による絵師の僧位再考-勅許による僧位との差異をめぐって(山本ゆかり)
勅許による絵師の叙任について-近衛家『御用雑記』を中心史料として(鎌田純子・徳川黎明会非常勤学芸員)
紀伊藩御絵師 笹川遊泉の由緒について-寛政度内裏造営御用の拝命と紀伊藩登用をめぐって(福田道宏・奈良県立万葉文化館主任学芸員)


解題
禁中御用絵師任用願(『身元糺』)
造内裏御指図御用日記(抄)
禁裏御所御用日記(抄)

あとがき
絵師人名索引
執筆者紹介

紹介媒体

  • 『史学雑誌』第118編第1号

    2009年1月20日

    長坂良宏

    新刊紹介

  • 『日本歴史』732号

    2009年5月1日

    大倉隆二

    書評と紹介

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