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内容

文学と考古学との接点を求めることは、方法の異質性からこれまで行われてこなかった。本書は、考古学の分野を研究する著者が、小説や古典芸能などに描写された考古学的要素や、それらの背景となった歴史的あるいは文化的な背景について、考古学的に接近を試みる。小説や随筆、詩、俳句、川柳、そして古典のようないわゆる文学だけでなく、古典芸能や民話、民謡なども広義の文学として取り扱い、文学と考古学の間に生まれる新たな可能性を提示する。図版多数。

目次

はしがき

Ⅰ ものとこころ
   史的世界としての民話と民謡
   『風土記』『万葉集』の生活と習俗  
   『枕中記』『古鏡記』の物と人
   考古学から読む『おもろそうし』
   漢詩のなかの信仰と技術

Ⅱ いきものとひと
   国木田独歩『鹿狩』に歴史を読む
   芥川龍之介作品のなかの考古学
   犬と猿の文学と考古学
   鯨の文学・考古学と日本文化
   俳句と川柳の遺跡と遺物
   北の大地の考古学的風景

Ⅲ くらしとくふう
   菱と栗の文芸と生活史
   『鉢かづき』と『山椒大夫』の考古学背景
   狂言と能の考古学的世界
   西鶴作品にみる江戸時代のくらしと地域観
   『東海道中膝栗毛』の生活誌
   災害と記録と考古学と
 
あとがき/図版一覧/索引(遺跡・史料名・事項・人名)

紹介媒体

  • 中外日報

    2008年10月25日

    中外図書室(読書週間特集②)

  • 『古代文化』第60巻第3号

    2008年12月30日

    書棚

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