ほりうち・あきひろ…1951年生,芝浦工業大学工学部建築学科卒,(財)京都市埋蔵文化財研究所主任,(財)古代學協會・古代學研究所教授を経て,現在 京都府立大学文学部特任教授
ニホンコダイトシシケンキュウ
日本古代都市史研究
古代王権の展開と変容
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体裁B5判・514頁
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刊行年月2009年02月
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ISBN978-4-7842-1457-0
著者・編者略歴
内容
永年、平安京などの都市遺跡発掘調査に携わった著者の研究成果。長岡京の東宮と左京東院、平安京の条坊と市・町の形態、宅地と建物配置などの王朝都市から、白河・鳥羽殿、源氏・平氏の館などの中世前期都市まで、都城の展開と変容過程を時系列的に分析し、古代王権のあり方を考古学の成果を踏まえて解明した一書。掲載図版多数。
目次
第Ⅰ篇 古代都城研究序説
序 章 日本都市史研究の中の都城制研究史
日本の前近代都市
日本都城制成立前の都市形成の枠組み
都城成立前における拠点集落および首長館の動態
日本古代都城の成立と展開
第1部 長岡京
第1章 研究史
第1期
第2期
第3期
第4期
問題点
第2章 東宮と左京東院
東宮
長岡京東院
長岡京の条坊
第3章 長岡京出土の特殊建物遺構 ─いわゆる甕据付穴付設建物の類型別分析─
序
擂鉢型土壙付設建物の事例
類型と構造
擂鉢型土壙(甕据付穴)付設建物の性格
小結
第4章 特殊建物遺構と調邸
平城宮第1次大極殿北方官衙大膳職
平城宮東北官衙造酒司
擂鉢型土壙(甕据付穴)付設建物と倉代
長岡・平安京
小結
第5章 長岡京後期造営についての再検討
序
造営に関する主要な研究
造営にかかわる主要な遺跡
造営の変遷
小結 ─平安京に何故遷都したか
第2部 平安京
第1章 研究史
文献史学における最近の研究の現状
考古学成果にもとづく研究の現状
地形からみた特徴
第2章 平安京の内部構造
古代王権のなかの平安京
平安京型条坊制の特徴
宮の構造
大路・小路の様相
京内の宅地
初期平安京の意義
第3章 平安京右京六条三坊
遺跡の立地
条坊と建物配置
遺物の特徴
祭祀
小結
第4章 弘仁期前後の平安京
序
研究史
宮の変貌
出土瓦にみる9世紀前半の状況
京内・京外離宮出土瓦の状況
右京にみる道路と河川
弘仁期の平安京はいかなる都城だったか
第5章 平安京における宅地と建物配置 ─中小規模宅地の事例をもとに─
序
建物配置の諸例
宅地規模と建物配置の特徴
おわりに
第6章 平安京・京都における市・町の形態と展開
序
市に関する遺跡
町に関する遺跡
市・町の類型と変遷
付論1 古代都城における内裏地割
序
後期難波宮・平城宮の内裏
長岡宮・平安宮の内裏
小結
第Ⅱ篇 中世前期都市研究
序章 中世前期都市史研究
第1部 変容する街区
第1章 白河街区における地割とその歴史的変遷
序
近年の発掘調査の成果
地形復原と条坊地割
白河街区の変遷
小結 ─鴨東白河における都市的景観
第2章 鳥羽殿の研究史と現状
序
考古学的成果からみた安楽寿院
研究の経緯
第3章 鳥羽殿の成立と展開
序
成立前の遺跡と変遷
鳥羽殿の成立
地割の特徴
御所と御堂の占地と景観
鳥羽殿の展開と安楽寿院を中心としたその後の周辺域の状況
まとめと展望
第2部 中世都市への変貌
第1章 武士の館
武士の館の誕生
開削される新たな溝、方形館の展開
第2章 発掘された源氏・平氏の館
発掘された源氏・平家の館
雲泉粛条之地から武家地へ ─六波羅と法住寺殿─
発見された遺構群
福原の都と大和田の泊 ─海からみた平氏─
洛外の方形館
第3章 嵯峨野地域の地割について ─考古学の成果から─
第4章 七条町の成立とその宅地割
新たな町の登場
黄金の中務の七条町と京内の町屋
七条町・八条院町に関する考古学的成果
町一帯に関する地理的歴史的環境
町周辺に関する考古学的成果
町の歴史的変遷
都市的場としての町の推移
付論2 王朝都市から中世都市へ
おわりに
図表一覧
索引(遺跡・地名・文書名・人名)
紹介媒体
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「朝日新聞」(夕刊)
2009年4月11日
天野幸弘
文化面
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『日本歴史』第765号
2012年2月1日
中村修也(文教大学教育学部教授)
書評と紹介