紫式部・清少納言……、世界の文学史上に輝く女性作家たち。『土佐日記』にみられる紀貫之の女語り。日本文学の文学性は、「女性性」と分かちがたく結びついている。日本文学の根底にある「女性性」が近代文学ひいては現代の様々な文学作品の中に受け継がれ、物語を紡ぎだしている。本書は平成18年度から3年間にわたり、日本文学と女性性の問題を正面から議論した二松学舎大学東アジア学術総合研究所の共同研究プロジェクトの成果として、「純文学」からライトノベルまで多様な角度からアプローチした9論文を収録。
定価
2,530 円(税込)
本体 2,300円
在庫状況:
在庫あり
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日本文学の「女性性」
定価
2,530 円(税込)
本体 2,300円
在庫状況:
在庫あり
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体裁A5判・232頁
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刊行年月2011年02月
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ISBN978-4-7842-1549-2
内容
目次
はじめに(増田裕美子/二松学舎大学教授)
第一部 「男性文学」の女性性
三島由紀夫『朱雀家の滅亡』・ジェンダーの観点から ―戦前日本における家庭の抑圧の光景―(市川裕見子/宇都宮大学教授)
少女とロココ―「女生徒」における〈少女〉表象―(平石典子/筑波大学大学院准教授)
『行人』のお直をめぐって(増田裕美子)
第二部 女性による表現世界
一葉・ウルフ・デュラス―近代日本女性文学の国際性―(佐伯順子/同志社大学大学院教授)
〈母の涙〉の二重性―敗戦後文学としての『二十四の瞳』―(菅聡子/お茶の水女子大学大学院教授)
松浦理英子論―魅惑する鈍感さ―(大貫徹/名古屋工業大学大学院教授)
第三部 新たな展開
一九八〇年代の「少女小説」と女性文化の伝統―氷室冴子を中心に―(杉山直子/日本女子大学教授)
少年同士の絆―あさのあつこ「バッテリー」をめぐる欲望と暴力―(藤木直実/日本女子大学等非常勤講師)
ライトノベルの方へ(目野由希/国士舘大学講師)
あとがき(佐伯順子)
執筆者紹介
紹介媒体
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「週刊読書人」
2011年4月1日
新刊紹介
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「ふぇみん婦人民主新聞」No.2955
2011年5月5日
書評
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『国文学 解釈と鑑賞』第76巻6号
2011年6月1日
山口直孝
新刊紹介
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「熊本日日新聞」
2011年5月28日
古江研也
散文月評
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『日本文学』第60巻11号
2011年11月
倉田容子
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『昭和文学研究』第63集
2011年9月1日
掛野剛史
新刊情報
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『日本近代文学』第85集
2011年11月15日
江種満子
展望
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『比較文学』第54巻
2012年3月30日
橋本雅子
書評
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「日本ジェンダー研究」第15号
2012年
吉川佳英子
書評
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「ジェンダー史学」第8号
2012年10月8日
吉野瑞恵(駿河台大学)
新刊紹介