著者・編者略歴

ひらい・としゆき…1959年東京都生。京都工芸繊維大学大学院修士課程修了。博士(工学)。京都府教育庁指導部文化財保護課建造物担当課長。

内容

京都府教育庁文化財保護課の修理技術者として、妙心寺建築物の保存修理に携わるなかで積みかさねてきた研究をまとめた一書。
臨済宗妙心寺派本山の個々の建築について、本山や塔頭に残る中世~近世の古文書や棟札の解読、実測のみならず、それぞれの建造物の行事での利用状況まで分析し、近世妙心寺建築成立の意義を検討する。

目次

第1章 本書の概要
本研究の目的
従来の研究
研究の方法

第2章 妙心寺の沿革

第3章 序 論
はじめに
中世の五山寺院・大徳寺と妙心寺
中世の妙心寺諸建築の建立
近世における妙心寺本山の組織
妙心寺大工
まとめ                    

第4章 法 堂――天正・明暦期の普請文書と臨済宗最大教団への道――
1 天正・明暦期の普請文書
新行事が作られる法堂の利用
まとめ

第5章 仏 殿――文化・文政期における再建の目的とその結果――
文化・文政期における再建
利用頻度の高い仏殿
まとめ

第6章 山 門――「山門閣」の意味と山門の活用――
「山門閣」の意味
山門の活用
まとめ

第7章 大方丈――独立した本山施設と新行事の創造――
本山の方丈建築
新行事を創造する利用実態
不定期の行事での利用
まとめ

第8章 庫 裏――利便性の追求と役僧の変化――
庫裏の建立とその後の増改築
庫裏の利用――火番と典座――
まとめ

第9章 浴 室――正面の意匠保全と施浴の仕組み―ー
浴室建立の経緯とその後の改造
浴室の利用方法および経営等
まとめ
 
第10章 結 語

後 書
初出一覧
索 引

資料編
法堂普請銀之拂帳
風呂屋普請萬帳

紹介媒体

  • 『寺門興隆』11月号

    2013年11月1日

    BookReview

  • 『建築史学』63号

    2014年9月

    山岸常人(京都大学大学院工学研究科)

    書評

  • 『佛教史學研究』57巻1号

    2014年11月

    中井裕子(相国寺史編纂室研究員)

    紹介

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