天皇が国家の頂点に立った近代、天皇制は人びとにどのように受け入れられていったのか。
社会における受容のありよう、権威を高めていった顕彰という行為の具体的検証を通して、天皇不在の社会へ天皇制が浸透していく過程を描き出す。
明治維新から戦後まで、現代の象徴天皇制へとつながる近代天皇制を、「社会」をキーワードに検討する意欲作。
【担当編集者より】
200年以上徳川幕府のもとで生活してきた人々は、明治になって新たに出現した「天皇」という為政者をどのように受けとめていったのでしょうか。
「天皇陵」「御料所」「不敬」「国体論」等々、様々な視点で社会の動きを切りとっていくと、近代天皇制が段々と形作られていく様子が見えた気がしました。
奇しくも天皇の代替わりが行われる時期に刊行となった本書、現代天皇制を考えるための基礎としてもお薦めいたします。
定価
8,030 円(税込)
本体 7,300円
在庫状況:
品切
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近代天皇制と社会
定価
8,030 円(税込)
本体 7,300円
在庫状況:
品切
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体裁A5判上製・552頁
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刊行年月2018年10月
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ISBN978-4-7842-1955-1
内容
目次
序論に代えて―近代天皇制と顕彰―(高木博志)
第Ⅰ部 近代天皇制と顕彰
神武陵と橿原神宮の周辺―国家神道・教派神道再考―(幡鎌一弘)
神功皇后伝説の地域的展開と「皇国」意識―金沢の八幡信仰とその表象―(本康宏史)
明治前期の陵墓・皇霊祭祀の特質(上田長生)
明治期における地域の楠公父子顕彰(尾谷雅比古)
近代遙拝所と地域社会―奈良県下の事例を中心として―(市川秀之)
神国大博覧会開催計画とその行方―昭和初期における松江観光都市化戦略とその帰結―(能川泰治)
中島久万吉筆禍事件の社会的背景(廣木尚)
「国体明徴」と宗教運動(福家崇洋)
第Ⅱ部 社会のなかの天皇制
明治維新と画壇の再編(中野慎之)
森有礼「不敬」・暗殺事件顛末―虚実の報道を通して―(田中智子)
明治中期の皇室と社会―長野県横川山御料林における天皇・皇室の「不在」―(池田さなえ)
近代天皇制と大麻問題(ジョン・ブリーン)
大正・昭和戦前期の伊勢神宮参拝の動向―娯楽とナショナリズムの両側面から―(平山昇)
天皇制ファシズムと地域社会―「勝つために戦ふ村」の虚構と現実―(遠藤俊六)
三笠宮の「史学会発言」と社会(河西秀哉)
紹介媒体
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「読売新聞」夕刊 文化(2面)
2018年11月26日
紹介記事
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「朝日新聞」夕刊「文化」(4面)
2018年12月19日
今井邦彦
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「京都民報」第2865号
2018年12月23日
冨永望
書評
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『京都新聞』朝刊
2019年2月22日
「文化」面