京都大学国史研究室および京都大学附属図書館所蔵の古文書古記録の内、古代から近代まで各時代にとって史料的価値の特に高い史科群を、活字あるいは影印にて刊行。各文献には第一線の研究者が書誌を中心に、史料的位置、時代背景、所蔵の経緯などに触れた解説を付す。
本冊は京都大学史料叢書『兵範記』シリーズ待望の最終巻。兵部卿平信範(1112~87)の日記『兵範記』(京都大学附属図書館蔵)の浄書本25巻のうち、仁安3年(1168)正月~承安元年(1171)12月までの5巻の影印を収録。さらに同総合博物館所蔵の「兵範記 断簡」、信範の曾祖父・範国の『範国記』、父・平知信の『知信記』(ともに附属図書館所蔵)それぞれの影印と翻刻を収録。さらに解題を付す。
【担当編集者より】
ようやく完結しました、というのがなによりの感想ですが、それはさておき、本書の最大の「ウリ」は「兵範記 断簡」(京都大学総合博物館蔵)の影印と翻刻です。これにより平信範の日記「兵範記」はようやく全貌が公開されたことになります(陽明文庫所蔵分は『陽明叢書 人車記』として公刊済み)。「解題に代えて」で詳しく語られるように、信範の時代は院政期末期、日記には後白河天皇の動向や平氏政権の盛衰が描かれています。この激動の時代の歴史が、本書によって新たに読み解かれることを期待しています。
定価
33,000 円(税込)
本体 30,000円
在庫状況:
在庫あり
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33,000 円(税込)
本体 30,000円
在庫状況:
在庫あり
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体裁A5判上製・総836頁(影印篇518頁、翻刻・解説篇318頁)
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刊行年月2020年05月
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ISBN978-4-7842-1986-5
内容
目次
【影印篇】
兵範記 四
仁安三年(正月)
仁安三年(二月)
嘉応元年(八月—九月)
嘉応元年(十月)
承安元年(十一月—十二月)
裏書
兵範記断簡
仁安二年(二月—三月)
仁安二年(十月)
嘉応元年(七月—八月)
嘉応元年(十一月)
承安元年(七月)
裏書
範国記
長元九年(四月—十二月)
知信記
天承二年(正月—三月)
裏書
【翻刻・解説篇】
兵範記断簡
仁安二年(二月—三月)
仁安二年(十月)
嘉応元年(七月—八月)
嘉応元年(十一月)
承安元年(七月)
断簡配列の根拠
範国記
長元九年(四月—十二月)
知信記
天承二年(正月—三月)
解題にかえて
あとがき