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内容

執行(しぎょう)は長官僧である東寺長者系列の寺内の要職。堂舎・仏像・各種儀式の法具などの管理・保全の責任者であり、寺内の庶務を担当した。
本日記はその公務記録で、鎌倉時代末期から近代にいたる長大な記録が残る。本シリーズではその中世部分を翻刻する。業務記録として東寺の年中行事等の歴史を伝えるだけではなく、当該期の政治・社会の中心である京都政界・社会に関する、長期にわたる定点観測の貴重なデータを提供する。全三巻。

★★★担当編集からのひとこと★★★
本史料集の最大の功績は、複数のテキストが残る東寺執行の日記を長い時間をかけて校訂し、現在考えられる最良のテキストを提供したことにあります。どのテキストを底本とするか、編集メンバーの皆さんで最後の最後まで議論を交わし、年次ごとに最適な底本を選択するという方法を取りました。さらに複数の対校本と校合することで、本書の出版にたどり着いたのです。こうした地味な仕事こそ、学問の基礎を成しているのだと強く思います。この成果が広く活用されることを願っています。

目次

元徳2年
建武4年
貞治元年~3年
正長元年
永享3年~享徳3年
寛正元年
寛正4、5年
『(文安元年)別記』

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