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関連書籍
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延慶本『平家物語』の説話と学問
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体裁A5判・402頁
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刊行年月2005年10月
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ISBN4784212582
内容
応永書写(延慶書写奥書)『平家物語』とそこに離合・集散したもろもろの「文・物」を、個々の「説話」を開いて解いてみる試み。説話生成の場、その筆録の場、さらにその説話の転生の場、ついには書物生成の場、書物所蔵の場等々、幾重にも「場」が生まれることを前提にした上で、その時々の生成の場のひとつに「伝法院」を仮に想定し、『太平記』生成の最初期の"動向"と『三国伝記』の生成と応永書写延慶本『平家物語』とをゆるやかに結ぶ"ネット"を明らかにしようとする。
目次
第一篇『平家物語』以前
清盛築嶋の事(1) ─慈慧再誕について─
1 温泉寺・清澄寺
2 清盛慈慧再誕の事
3 慈慧僧正良源
『冥途蘇生記』その側面の一面 ─『平家物語』以前を中心に─
1 慈恵大師信仰
2 「悪業衆生同利益」その他
3 「悪業」と「悪行」
成簣堂文庫蔵『年号次第』一冊とその周辺 ─『平家物語』生成の一齣─
1 成簣堂文庫蔵『年号次第』一冊について
2 成簣堂文庫蔵『年号次第』と『大乗院雑々旧記』
『親快記』(『土巨鈔』)という窓から ─中世初期の説教資料に関する一、二の問題─
1 『親快記』の紹介
2 「餓鹿因縁」のこと
3 聖覚と『餓鹿因縁』
第二篇 延慶本『平家物語』をひらく
延慶本『平家物語』の一側面
1 延慶本の記事の検討
2 教禅一致思想との対決
3 二河白道の譬え
深賢所持八帖本と延慶本『平家物語』をめぐる共通環境の一端について
1 『普賢延命鈔』紙背文書 ─憲深・賢親─
2 「木幡観音院」と賢親・真空・頼瑜
延慶本『平家物語』の別の一側面 ─同一事件に対する二つの異なった姿勢─
1 「法皇御灌頂事」に見られる二つの姿勢
軍記物語と寺院の“学文(学問)”周辺 ─延慶本『平家物語』などを例に─
1 『平家物語』以前の資料
2 延慶本『平家物語』と「太平後記」周辺
3 延慶本『平家物語』と「律ノ法文」周辺
「小松殿大国ニテ善ヲ修シ給事」二題
1 「彫写一部十巻法花妙典為(刀歟)模(△)・・・・・・」
2 「サレハ唐尭・・・・・・」
唱道と延慶本『平家物語』 ─その一端・類聚等を通して─
1 類聚 ─例証列記と書物編纂
2 因縁末の型「昔(彼)─今(是)」枠と延慶本『平家物語』
延慶本『平家物語』と真言祖師伝 ─伝持八祖の順について─
1 真言八祖銘・祭文・表白類の整理 ─順序を軸に─
2 勧修寺寛信方の“列祖”
3 八祖の順と“梵天火羅図”
八祖表白・祭文・銘等類聚稿(1) ─中間報告─
1 第一類 仁和寺蔵『八大師祭文』一軸
2 第二・三類 東寺観智院蔵[鎌倉後期]写『八大師銘他』
3 第六・七類 家蔵『緇素伝』の内
附 伝本略解
延慶本『平家物語』巻第一末第六話「一行阿闍梨流罪事」と「天道」のこと
1 『梵天火羅図』周辺と高野山
2 「天道」と闇黒と三衣
3 「天道」「不言」
「考妃有レハ恵子孫大ナル有慶」の周辺
「黒衣」僧をめぐる一、二の問題
中世の太子伝を通して見た一、二の問題(2) ─所引朗詠注を介して、些か盛衰記に及ぶ─
1 叡山文庫本系太子伝所引の所謂「永済注」について
2 「文保本」系太子伝所引の所謂「永済注」
附 慶応義塾図書館蔵『太鏡鈔』所引の所謂「永済注」
3 所謂「永済注」と『太子伝玉林抄』
4 所謂「永済注」と『源平盛衰記』 ─三つのケースをめぐって─
附 『源平盛衰記』と太子伝と厳島縁起
『平家物語』漢故事の出典研究史 ─「“通俗”史記」、いわゆる「中世史記」を軸に─
1 「“通俗”史記(“通俗”三史)」、いわゆる「中世史記」
2 『白氏文集』
3 擬漢籍・擬佚[逸]文・疑経・疑経文・唱道などをめぐって
十三世紀中後期をめぐる一つの「文学的」な場について ─意教上人頼賢「入宋」の可能性より延慶本『平家物語』と達磨宗の邂逅をめぐる一、二の問題に至る─
1 西山法華寺「意教」とその周辺
2 達磨宗との対峙
紹介媒体
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日本歴史702号
2006年11月1日
牧野淳司
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仏教史学研究49巻2号
2007年2月15日
坂口太郎
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『日本宗教文化史研究』12巻2号
2008年11月20日
野口実
書評