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中世前期女性院宮の研究
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体裁A5判・310頁
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刊行年月2010年01月
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ISBN978-4-7842-1496-9
内容
院政・鎌倉期における女性院宮(女院・后)の多様な存在形態を様々な視点から分析。第一部では、国母の存在形態の多様性と王家における役割・位置付けを検証し、第二部では、摂関家出身の女性院宮の摂関家における独自の役割の大きさを論証する。中世前期の女性院宮研究のみならず、中世の公家社会研究に寄与する一書。
目次
序 章
一 女院領研究
二 国母・後家としての女性院宮
三 摂関家と女性院宮
第一部 国母としての女性院宮
第一章 平安後期から鎌倉初期における国母と妻后の内裏居所について
一 『玉葉』治承元年六月廿一日条の検討
二 堀河朝~土御門朝における国母以外の人物の弘徽殿居住について
三 弘徽殿・藤壺両殿舎の居住者と格付けの変遷
第二章 平安中・後期における院宮年始賀礼の変遷
一 院拝礼の発展とその経緯
二 二宮大饗その他后の饗宴儀礼の盛衰とその背景
第三章 天皇准母内親王に関する一考察
一 准母内親王の由来
1、不婚内親王の内裏居住
2、内裏居住例の確定
3、内裏居住の意義・理由
4、准母制との関連及び各内親王の立場
二 准母内親王の下限
第四章 天皇との猶子関係にみる女性院宮の特質
一 天皇との猶子関係の沿革と特質
二 元日院宮拝礼から見た擬制的な母の位置
1、国母への院宮拝礼の有無
2、式乾門院拝礼にみる准母の役割
第五章 鎌倉期における後宮の変容とその背景
一 陪妾生母の沿革
二 後嵯峨の後宮の様相
1、後嵯峨正配大宮院をめぐって
2、後嵯峨と西園寺家
三 后妃の家政と所生子の扶養体制について
第二部 摂関家と女性院宮
第一章 四条宮藤原寛子の摂関家における位置
一 四条宮と摂関家
二 四条宮先例と摂関家女性院宮
1、高陽院・皇嘉門院による四条宮先例踏襲
2、四条宮先例の普遍化
三 後冷泉と摂関家
第二章 高陽院藤原泰子の摂関家における位置
一 高陽院への院号宣下の意義
二 家政運営からみた摂関家における高陽院の位置
第三章 皇嘉門院藤原聖子の摂関家における位置
一 皇嘉門院領と摂関家
二 忠通忌日仏事からみた皇嘉門院と九条兼実
三 皇嘉門院の先例と九条家
四 良通の通過儀礼への関与にみる皇嘉門院の役割
おわりに ―皇嘉門院以降の女性院宮のあり方も含めて―
終章
一 国母女院と天皇大権
二 准母制と不婚内親王
三 摂関家と女性院宮
あとがき
人名索引
紹介媒体
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『日本史研究』9月号(第577号)
2010年9月20日
曽我部愛
新刊紹介
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『日本歴史』8月号(第759号)
2011年8月1日
伴瀬明美
書評と紹介