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関連書籍
カドウノシソウ
花道の思想
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体裁四六判・260頁
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刊行年月2016年03月
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ISBN978-4-7842-1839-4
著者・編者略歴
いのうえ・おさむ・・・1976年、大阪府生まれ。京都大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、京都造形芸術大学准教授。花道研究会「北白川会」主宰。
内容
「花道の思想」を紐解くべく、第一部では歴史の流れを概括しながら「出生」(草木の自然な形姿)「花矩」(人為的な意匠)「修行」(挿花を通じての求道)という観点で「花道思想の構造」を整理。
第二部では、古くから挿花と密接に結びついていた宇宙像が江戸末期に揺れ動き、それが花道思想にどのような影響を与えたかをみた後、近代の花道家が新たな社会・文化・学術的環境のなかで、花道文化の伝統とどのように向き合ったのかを「風流」と「芸術」という概念に注目して考察する。
花道思想の構造と、その近代における変容をみることで、日本の挿花文化の背後にある思想、そして今日の挿花文化の位置に迫る。
■担当者より■
人工知能(AI)の技術がものすごい勢いで進んでいます。
グーグルのアルファ碁が、囲碁の世界最強棋士を破ったニュースは記憶に新しいところです。そこには、世界を捉える新しい見方が広がっているように思います。
さて、「花道」です。
AIに「花道」ができるのかどうか?
これについては、意見の分かれるところでしょう。
本書を編集したものとしての意見を言わせてもらえば、
根源的な一点において、やはりAIでは「花道」はムリだろうと思っています。
「自然との調和」といったことではなくて、さらにその奥に、
人間の存在意義に結びついた問題があると思うからです。
どうか本書を読んで、この深みを感得していただければと思います。
目次
序(倉澤行洋)
緒言
第一部 花道思想の構造
第一章 出生論
第一節 縮景の思想
第二節 写生の思想
第三節 矯正の思想
第二章 花矩論
第一節 「しん」の思想
第二節 道具の思想
第三節 三才の思想
第三章 修行論
第一節 稽古の思想
第二節 工夫の思想
小括―第一部「花道思想の構造」
第二部 近代と花道思想
第四章 花道と「宇宙」
第一節 天円地方
第二節 紅毛の天学
第三節 花矩と人倫
第五章 花道と「風流」
第一節 明治の花
第二節 風流と自然
第六章 花道と「芸術」
第一節 自由花運動
第二節 芸術と宗教
第三節 近代と求道
小括―第二部「近代と花道思想」
結語
註
あとがき
索引(人名/事項/書名)
紹介媒体
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「中外日報 悠ゆう楽々」
2016年7月22日
中外図書室 ミニ書架