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「月次祭礼図屛風」の復元と研究
よみがえる室町京都のかがやき
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体裁A4判上製・150頁
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刊行年月2020年06月
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ISBN978-4-7842-1985-8
内容
応仁の乱以前の京都を描いた唯一の屏風、ここに復元――。
東京国立博物館所蔵「月次祭礼図屛風模本」は、江戸時代に「月次祭礼図屛風」を写したもので、その失われた原本は、室町時代中期のものであったと考えられている。応仁の乱以前の京都の風俗を描いた屏風は他になく、この模本は貴重な絵画資料となっているが、彩色は不完全であり、欠損もあるため、元の絵画がどのようであったかは不明な点が多かった。
愛知県立芸術大学を中心に、日本画、美術史、文献史学など多方面の専門家の協働により学際的に原資料の復元が試みられ、その過程でさまざまな新知見が得られた。
ベールに包まれた室町時代の京都に光をあてる画期的プロジェクトの成果を公開。
【担当編集者より】
復元なんて無理じゃないの?という声が聞こえてきそうな、無謀とも思えるプロジェクトに挑んだ成果が本書です。なにせ、のちの時代に写された「模本」から、失われた屏風の「原本」を復元しようという試み。しかも模本は完全ではなく、着色のないところや線がつながらないところも多いのです。
苦難を乗り越えてよみがえったのは、応仁の乱以前の京都を描いた唯一といわれる彩色屏風。にぎやかな祭りの様子や生き生きと描かれた人物描写はいつまでも見ていられます。さらに、復元の過程で明らかになった様々な知見も興味深いものばかり。それらについては論考編でじっくりと語られます。ぜひご一読ください。
目次
序文(岩永てるみ)
【図版編】
「月次祭礼図屛風模本」
復元「月次祭礼図屛風」
倣古/様式/景観/技法/材料/工程
【論考編】
「月次祭礼図屛風模本」の図像復元について(阪野智啓)
「月次祭礼図屛風模本」復元技法の色と表現(中神敬子)
室町やまと絵のなかの「月次祭礼図屛風」(髙岸輝)
東京国立博物館所蔵模本類と「月次祭礼図屛風模本」について(瀬谷愛)
「月次祭礼図屛風」に描かれた幕府と神社(小島道裕)
「月次祭礼図屛風」に描かれた室町期の祇園会(河内将芳)
参考文献一覧
紹介媒体
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『日本歴史』2021年11月号
2021年11月1日
並木誠士
書評
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『京都新聞』2021年11月7日付
2021年11月7日
田端泰子