図説 大名庭園の近代
定価
6,600 円(税込)
本体 6,000円
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図説 大名庭園の近代

小野芳朗 編著

本康宏史 編著

中嶋節子 編著

三宅拓也 編著

  • 体裁
    B5判上製・196頁
  • 刊行年月
    2021年10月
  • ISBN
    978-4-7842-2001-4

内容

旧藩主の銅像、文明開化の象徴たる博物館や博覧会、市民広場に集う市民、迫りくる都市化の波……。近代の大名庭園には、じつに多様な行為が入り乱れている。そして大名庭園は、そうした「雑音」を取り除きつつ、近世の空間を期待してくる観光客のために、近世らしい空間を演出し、ときにはそれを創造してきた。

現代の大名庭園からは失われてしまった近代における変化の痕跡を、画像資料(絵図、地図、古写真、絵葉書)を中心に紹介。従来注目されなかった独自の視点から収集したビジュアルを盛り込みつつ、現在の庭園空間に近代が与えた影響を明らかにする。

★★★担当編集からのひとこと★★★
藩主の私的な空間だった大名庭園の多くは、近代になると公共空間へと変わります。するとそこには、近代の多様な営為が流れ込んできます。そのあり方はじつにさまざまで、ある時は旧藩を象徴する空間となり、ある時は近代化を象徴する場となります。そうした近代の姿を、豊富な図版資料で跡付け、その歩みを解説しようというのが本書です。本書の多数の絵図や古写真をみれば、その雑多な様相を感じていただけると思います。高野友実さんが撮影した、現在の美しい写真も収録していますが、マスコットに群がる人々が写っていたり、なんだか地味なレンガの壁が写っていたり、これは何(?)という写真が多数……。世にある大名庭園本とはまったく違う視点で集められた図版と写真をぜひお楽しみください。そして2018年に刊行した論文集『大名庭園の近代』とあわせて読んでいただければ幸いです。 

目次

【収録庭園】
岡山・後楽園
金沢・兼六園
水戸・偕楽園
高松・栗林公園
彦根・玄宮楽々園

それぞれの近代
東京・小石川後楽園
広島・縮景園
鹿児島・仙厳園
沖縄・識名園

あとがき 「消される近代」と「はみだす現代」
参考文献一覧

紹介媒体

  • 『朝日新聞』2021年10月30日付

    2021年10月30日

  • 『読売新聞』「本よみうり堂」2021年12月19日付

    2021年12月19日

  • 『庭』2022年春号(建築資料研究社)

    2022年2月1日

    「NIWA BOOK」

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