第26回(2005年度)ジャポニスム学会賞受賞 カバーなど書籍の外装に多少の汚れ・傷みがございますのでご了承ください。
関連書籍
ドイツニオケルニホンゾウ
ドイツにおける〈日本=像〉
ユーゲントシュティールからバウハウスまで
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体裁A5・312頁
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刊行年月2004年07月
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ISBN4784211942
内容
従来のジャポニスム研究を踏まえながら、ドイツの美術・デザイン・建築と日本美術との関係、ひいては横断的な日本=像の変遷を提示する。裾野の広い日本=像の提示を可能にした彩色写真や、ヨハネス・イッテンにおける「山水画」「南画」の影響に関する考察などは特筆に値する。
目次
序
一 日本=像と「ジャポニスム」・・その歴史と研究の現状
1 「ジャポニスム」研究
2 新たな発見
3 日本=像の考究について
二 日本=像と日本から送られたイメージ
1 想像の日本
日本=像の歴史的な概観
十九世紀末の文学における日本=像
2 日本の写真に反映された西洋の日本への眼差し (1860-1904)
日本への写真の移入
日本における商業写真のはじまり
日本の手彩色写真
横浜写真の「黄金時代」
横浜写真の先駆けとしてのヨーロッパおよび東アジアの絵画の伝統
三 ドイツ語圏における日本の芸術と美学の受容 (1890-1908)
1 歴史主義と英国趣味のなかの「日本」
2 ユーゲントシュティール
汎ヨーロッパ的な運動としてのアール・ヌーヴォーとユーゲントシュティール
芸術雑誌がはたした役割
ユーゲントシュティールのグラフィックにおける日本的な造形原理の選別
日本=趣味と日本=美学、ミュンヘンの芸術雑誌「ユーゲント」を例に
3 蒐集家、「旅の画家」、写真家・・芸術的な日本受容の三つの例
ゲオルク・エーダー (1846-1931) 風景画家にして日本美術蒐集家
「旅の画家」フランツ・ホーエンベルガー (1867-1941)
フーゴー・エアフルト (1874-1948) ―肖像写真における日本の木版画の役割―
補説=アメリカの芸術写真における「ジャポニスム」
4 ウィーン工房
四 表現と構想・・東アジアの版画との取組み(第一次世界大戦前後)
1 オスカル・ココシュカ (1886-1980)
2 ヴァルター・オーファイ (1882-1930)
3 ヴァルター・デクセル (1890-1973)
4 オットー・パンコック (1893-1966)
五 バウハウスにおける日本美学の受容 (1919-1933)
1 ヨハネス・イッテン (1888-1967) ・・造形理論と水墨画
2 二十世紀初めの西洋の建築における日本の建築術の要素
ヴァルター・グローピウス(1883-1969) の日本への旅(1954) と二十年代の彼の日本的な視角の確証
二十年代建築の三例
*ヴァルター・グローピウスとアドルフ・マイアー (1881-1929) による「ゾンマーフェルト邸」(1920/21)
*フレッド・フォルバート (1897-1972) 、ゲオルク・ムッヘ (1881-1987) 、アドルフ・マイアーによる「ハウス・アム・ホルン」(1923)
*ヴァルター・グローピウス「デッサウのバウハウス校舎」(1925/26)
3 テオドール・ボーグラー (1897-1968) とマリアンネ・ブラント(1893-1983)のティーポットデザイン
テオ・ボーグラー
マリアンネ・ブラント
4 写真とフォトコラージュ、ラースロー・モホイ=ナジ (1895-1946)
結語
紹介媒体
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読売新聞 朝刊
2004年10月3日
三浦篤
「美術受容の多様性示す」
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日本経済新聞 夕刊
2004年10月7日
井上章一
「目利きが選ぶ今週の3冊」
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2004年10月6日
榎本徹
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ジャポニスム研究 24号
2004年11月15日
佐藤洋子
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建築雑誌vol.119 No.1525
2004年11月
田所辰之助(抄録)
「文献抄録」
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建築雑誌 vol.119 No.1526
2004年12月
日本建築学会「図書館受入図書」紹介
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美術フォーラム21 Vol.11
2005年2月25日
林洋子