知られざる江戸版本、浮世絵の宝庫トロンコワ・コレクションをテーマに、近世美術から近代映像作品を対象として、多彩かつ重厚な論を全文日仏両語で収録する。
2014年から続く大手前大学日仏文化交流シンポジウムの集大成。
大手前大学比較文化研究叢書⑫
■担当編集者より■
近年日の目を浴びることとなり、その全容が明らかになってきた「トロンコワ・コレクション」。
日仏両国の研究者が、多彩な視点から魅力を語ります。
日仏で互いに影響を与え合う美術・工芸・文学・文化……明治期の両国間における人びとのネットワークも垣間見える、ユニークな一冊に仕上がりました。
関連書籍
エドブンカガヨミガエル トロンコワコレクションデヨミトクリンパカラミゾグチケンジマデ
江戸文化が甦る
トロンコワ・コレクションで読み解く琳派から溝口健二まで
-
体裁A5判上製・396頁
-
刊行年月2016年06月
-
ISBN978-4-7842-1847-9
内容
目次
まえがき[柏木隆雄]
Ⅰ トロンコワ・コレクションをめぐって
装飾芸術連合図書館の日本コレクションに見るトロンコワ=ルボーディ寄贈品について[ロール・アベルシル]
トロンコワ旧蔵の山東京伝『近世奇跡考』の草稿本―江戸時代の文化、風俗を考証した戯作者の随筆とフランス―[クリストフ・マルケ]
宗達のグラフィック・デザインにおける「無常」[林 進]
立ち美人の居るところ[松尾芳樹]
トロンコワ・コレクションの芝居絵を読む[柏木加代子]
Ⅱ トロンコワ・コレクションの周辺
フェリシアン・シャレー『図版入り日本』とエマニュエル・トロンコワ[柏木隆雄]
ジャポニスムと琳派:装飾再考「うつり」と「うつし」の観点から[稲賀繁美]
―ルイ・ゴンス、ロジェ・マルクス、エミール・ガレ、クロード・モネの周辺―
日本のトンボとヨーロッパのトンボ―美術的・文学的研究―[エマニュエル・シュヴァルツ]
肌に描く絵―現代シネマに見る芸術家の神話―[レジス・ミシェル]
Ⅲ 日本の近代美術と現代アート
創作について[井澤幸三]
私の作品について[いまふくふみよ]
私の立ち位置[久木一直]
絵画―創り続けて―[山田信義]
シンポジウムを総括して[マリ=カトリーヌ・サユット]