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日本中世の王権と権威【オンデマンド版】
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体裁A5判並製・414頁
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刊行年月2016年10月
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ISBN978-4-7842-7012-5
著者・編者略歴
いとう・きよし・・・1944年長野県生.1974年東北大学大学院文学研究科博士課程満期退学.東北大学教養部,山形大学教養部等の非常勤講師を経て、1976年山梨県立女子短期大学講師.1978年同助教授.1990年福島大学行政社会学部助教授.92年同教授.(1993年8月時点)
内容
更なる研究の活発化が予想される中世天皇制研究の展開。中世前期から室町時代にかけての、天皇制と公家政権にまつわる社会思想、民衆意識、身分制等を祭祀・説話・浄穢観・殺生等の鋭い切り口で分析した意義深い論文集である。(初版1993年)
目次
序論 中世天皇制と収載論文をめぐって
1 中世天皇制と公家政権研究の現況
2 収載論文について
Ⅰ 天皇制と観念的権威
第1章 中世における天皇の呪術的権威とは何か
はじめに
1 平安期の陰陽道
2 祓と祭
3 聖・浄と賤・穢
おわりに
第2章 四角四堺祭の場に生きた人々
はじめに
1 釘貫と呪術
2 平安京を守るもの
3 四堺祭の舞台逢坂堺
4 大枝堺と酒呑童子
5 今後の課題-むすびにかえて-
第3章 抜頭の舞
はじめに
1 異形と田楽
2 異形と疾神
3 異形と舞楽
おわりに
第4章 衛門府とケガレのキヨメ
はじめに
1 「衛門府粮料下用注文」について
2 「公務雑用」と「宣旨」
3 衛門府と呪術的行為
4 衛門府と奉幣
おわりに
第5章 ケガレ観と鎌倉幕府
はじめに
1 東国と畿内をめぐって
2 境界の国伊豆
3 東国社会と呪術的権威
4 東国における「聖」と「賤」-むすびにかえて-
第6章 中世国家と領域観
はじめに
1 中世国家の四至
2 天皇と異形と清目
3 天皇の観念的権威と将軍権力
おわりに
Ⅱ 南北朝動乱と社会思想
第1章 南北朝動乱期の社会と思想
はじめに
1 動乱期の文芸と民衆
2 殺生にみる東と西
3 「武者の習」と「清目」
4 殺害と報復
5 惣と排他的領域観
6 徳政の終焉
7 「転換期」としての南北朝動乱
補論 南北朝の内乱と変革
第2章 寺社縁起の世界からみた東国
はじめに
1 寺社縁起と「動物」
2 東国の寺社縁起-『日光山縁起』と『神道集』と『諏訪大明神絵詞』-
3 畿内・西国と寺社縁起
4 諏訪の「勘文」と殺生禁断
おわりに
第3章 中世後期の雑芸者と狩猟民-「善知鳥」にみる西国と東国
はじめに
1 謡曲「善知鳥」の世界(一)
2 謡曲「善知鳥」の世界(二)
3 猿楽と中世社会
4 「異類異形」と狩猟民-むすびにかえて-
Ⅲ 室町幕府と王権
第1章 室町幕府と武家執奏
はじめに
1 内乱期における文殿
2 公家の沙汰と武家の執奏
3 幕府による朝廷権限の接収
4 武家執奏成立の要因
おわりに
第2章 応永初期における王朝勢力の動向-伝奏を中心として-
はじめに
1 公家の動向の一側面
2 伝奏について
3 伝奏の政治的役割
4 北山時代の室町殿における評定の実態
おわりに
第3章 義持政権をめぐって-禅秀の乱前後における中央政局の一側面-
はじめに
1 義満死後における守護勢力の動向
2 鎌倉府と南朝
3 禅秀の乱と京都政界
おわりに
第4章 伝奏と天皇-嘉吉の乱後における室町幕府と王朝権力について
はじめに
1 嘉吉の乱後の伝奏
2 嘉吉の乱と綸旨
3 応仁の乱と天皇
おわりに
成稿一覧
あとがき
索引(人名・事項)