歴史のなかの源氏物語
定価
2,420 円(税込)
本体 2,200円
在庫状況: 在庫あり

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内容

『源氏物語』のなかに、この時代の世相が、どのように反映しているか。摂関時代の文化のあり方、女流日記と女房文学の本質、とくに藤原道長の存在と紫式部との関係に重点を置いた編者渾身の『源氏物語』論を第一部とし、第二部以降では、准拠論、節会の本質と意義、年中行事・通過儀礼の宴と儀式の本質など、一五人の気鋭が、歴史のなかの源氏物語について最新の研究成果を展開する。

目次

第一部 歴史のなかの源氏物語

『源氏物語』誕生の歴史的背景(山中裕/東京大学史料編纂所元教授)


第二部 准拠と古注釈

『源氏物語』における准拠とその意味(藤本勝義/青山学院女子短期大学教授)
「准拠」の来歴について(佐藤信一/白百合女子大学教授)
秋好中宮の童女(松野彩/成蹊大学非常勤講師)
『源氏物語』の古注釈と歴史(松岡智之/静岡大学准教授)
延喜・天暦の治(木村由美子)
失われた空間の物語 ―『河海抄』の延喜・天暦准拠説―(塚原明弘/東京都立西高等学校教諭)
靫負尉と簾中の人影 ―松風巻試解―(吉田幹生/成蹊大学准教授)


第三部 風俗と通過儀礼

節会と宴 ―紫式部の描く王権―(大津透/東京大学教授)
「おほぎみ姿」について(近藤好和/国際日本文化研究センター他客員教授)
通過儀礼に対する平安貴族の認識 ―産養をめぐって― (武井紀子/日本学術振興会特別研究員)
光源氏の元服と穀倉院(磐下徹/関東学園大学講師)
「碁聖が碁にはまさらせたまふ」浮舟考(川村佐和/東京都立大森高校)


第四部 『源氏物語』をとりまく文学

『紫式部日記』の紫式部(池田尚隆/山梨大学教授)
源氏物語の和歌批評と漢詩文引用(飯沼清子/國學院大學講師)
歴史物語はなぜ書かれたか(中村康夫/国文学研究資料館教授)

※執筆者の所属は書籍刊行当時のものです

紹介媒体

  • 「朝日新聞」朝刊

    2011年12月11日

    情報フォルダー(読書面)

  • 「京都新聞」朝刊

    2011年12月25日

    読書

  • 『日本歴史』第768号

    2012年5月1日

    新刊寸描

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