第30回田邉尚雄賞
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天皇・将軍・地下楽人の室町音楽史
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体裁A5判・360頁
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刊行年月2012年03月
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ISBN978-4-7842-1609-3
著者・編者略歴
みしま・あきこ…武蔵大学大学院博士課程単位取得退学、博士(人文学)。現在、日本女子大学文学部学術研究員・上野学園大学日本音楽史研究所研究員・京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター非常勤講師。主要論著に「御賀の故実継承と「青海波小輪」について―附早稲田大学図書館蔵『青海波垣代之図』翻刻―」(田島公編『禁裏・公家文庫研究』第3輯、2009年、思文閣出版)。「「天野社舞楽曼荼羅供荘厳図」諸本の検討―高野山金剛峯寺伝来七点の比較からみる江戸時代の法会―」(遠藤徹編『天野社舞楽曼荼羅供』2011年、岩田書院)など。
内容
南北朝・室町時代を通じて天皇・将軍が学び権威のシンボルとなった「笙」、その位置づけの変化は、音楽や音楽の関わる儀礼、またそれに携わる人々に、いかなる展開をもたらしたのか。本書では、天皇家・将軍家の笙の御師範として重要な役割を果たした地下楽人豊原氏の南北朝期から約150年にわたる活動に着目し、公・武・楽家という3者の関わりのなかから、権威に密接にかかわった音の文化を論じる。
目次
Ⅰ 南北朝・室町時代の笙の楽家豊原氏
第1章 豊原嫡流嫡家の継承をめぐって ―豊原英秋の偉人説話-
第2章 笙の楽家豊原の龍秋流と惟秋流 ―室町時代の豊原系図鈔の比較から―
Ⅱ 足利将軍家と笙
第3章 将軍家天神講と奏楽 ―南北朝・室町時代の足利将軍家と醍醐寺法身院―
第4章 将軍が笙を学ぶということ ―南北朝・室町時代の足利将軍家と笙の権威化―
Ⅲ 後光厳流天皇家と笙 ―追善儀礼を中心として―
第5章 南北朝・室町時代の宮中御八講
第6章 御懺法講への転換と定着 ―視る荘厳から聴く荘厳へ―
第7章 南北朝・室町時代の追善儀礼と公武関係
Ⅳ 笙の公武御師範と豊原家嫡流
第8章 三代の御師範豊原縁秋
第9章 豊原統秋と『體源鈔』研究の展望
成稿一覧
あとがき
索引(人名・事項)
紹介媒体
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『日本歴史』第780号
2013年5月
石原比伊呂(聖心女子大学専任講師)
書評と紹介
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『東洋音楽研究』第78号
2013年8月
南谷美保
書評
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『雅楽だより』第29号
2012年4月
新刊紹介